内容説明
第三帝国の戦争経済を支えた巨大化学コンツェルンIGファルベン、強制収容所の囚人を酷使してアウシュヴィッツ近郊に自社工場(カバーの写真:1941年)を建設し、神経ガス・ツィクロンBの製造にも関わる。スイス銀行は終戦まで、ドイツの犯罪者らと緊密に連絡を取り続けた。陰謀と腐敗、精緻を極めた騙しのテクニック。戦後、スイス銀行とスイスの公的機関はいかにしてIGファルベンの在外資産をわが物としたか。その秘密を初めて暴き出す。
目次
1 スイスと第三帝国の密接な関係
2 偽装工作
3 見せかけの分離
4 一九四五年以降のスイスの隠蔽工作
5 ドイツ政府とGAF問題
6 IGファルベンとアウシュヴィッツ
7 過去から目を背ける人々
著者等紹介
コープ,フォルカー[コープ,フォルカー][Koop,Volker]
1945年、ドイツのプファッフェンホーフェン生まれ。現在、ベルリンでジャーナリスト兼歴史家として活躍
八木正三[ヤギショウゾウ]
1965年愛媛県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。翻訳家、天文台職員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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