内容説明
本書は、大規模修繕工事についての事例を12ほど採り挙げ、特に失敗例として構成し、そうならない為の助言を加えてまとめたものである。
目次
建物のあちこちに傷みが目立って来たが、普段から管理組合の活動が低調で、なかなか大規模修繕工事の実施に至らない。
総会で大規模修繕工事の計画案を作る事は承認されたが、具体的な進め方でもめている。
ただやみくもに施工業者から見積を集めてはみたが、金額に2倍以上のひらきがあり、どこにしたらよいのか決めかねている。
理事長が独断で計画を進めてしまい、おまけにそのいきさつに疑惑があり、組合運営を混乱に陥し入れてしまった。
工事費用が積立金では賄い切れず、やむなく一時金徴収を計画したが、その負担割合をめぐり意見がまとまらない。
設計・監理を設計事務所の「先生」に頼んだのだが、すっかり振り回されて疲れ果ててしまった。
充分打合せもしないで工事を始めたため追加変更が発生し、その処理に手を焼いた理事長が辞めてしまった。
工事中に居住者や近隣から苦情が出て、工事の中断をよぎなくされた。
下地補修工事の数量が大幅にふえその対策をめぐり頭を痛めている。
工期が予定より延びてしまい、しかたなく理事が手分けしてお詫びに回っている。〔ほか〕
著者等紹介
沢田博一[サワダヒロカズ]
1952年東京都生まれ。多摩美術大学美術学部建築科卒業。設計事務所・管理会社を経て、現在、有限会社建物診断センター代表取締役。大規模修繕の設計監理を行うかたわらマンション管理の講演活動に従事
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