内容説明
英文解釈問題40問。正確に読むための48レッスン。
目次
1 誤訳しがちな英文(文法知識の理解を問う22問;文化的背景の知識や文脈を理解する力を問う18問)
2 まだまだある!訳しにくい英語表現(you―あなた、あなた、あなた;matter―名詞なのか、動詞なのか;count―自動詞なのか、他動詞なのか;partner―時代とともに変わる訳語 ほか)
3 翻訳者はつらいよ(英語タイトル・日本語タイトル;頭韻・脚韻;ダブルミーニング;なぞなぞ ほか)
著者等紹介
越前敏弥[エチゼントシヤ]
文芸翻訳者。1961年、石川県金沢市生まれ。東京大学文学部国文科卒。現在、朝日カルチャーセンター新宿教室、横浜教室、中之島教室で文芸翻訳講座などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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FUU
14
自分には難しかった。主格の関係代名詞でっち上げて和訳しちゃうとかありえんやろ~ねつ造やろ~と思いながらまともに当たってみると日本語の文にすら出来ないワクワク詰む詰むランド。。文法を一からやり直さないといかんなと反省。著者の越前さんはじめ、文芸翻訳のプロの人たちの深い知識と粘り強さ、そして幅広い教養に改めて敬服した。AI翻訳が台頭してきた今だが翻訳者の深い専門性にはまだ敵わないと思う。TOEICだけでは決して計れない英語力ここにあり!2021/12/09
ねむ
13
タイトルがセンセーショナルだけれど、副題にある「英文法と語彙の罠」は非常に的確にこの本の内容を表していると思います。まさに罠!New Waveがヌーベルヴァーグだった、とか、ダブルミーニングとかアレンジされた引用文とか、気づかなければ足もとを掬われるしかないものねぇ。そういう意味でも誤読に気づくポイントに上げられている「違和感」に敏感でいなければならないのだと思うけれど、じっくり丁寧に読んでばかりもいられず、日頃目にする言葉自体も乱れている生活の中で、これはなかなかの難事業だなあとため息が出ました。2022/04/30
kuukazoo
11
英語の小説などを読む時、知らない単語だけでなく、文の構造がすぐに把握できなくて、前後の文脈から判断しようとするが、もうその時点で間違った思い込みをしていることは多々ある。chapter1では誤読しやすい英文を40文取り上げて解説。大事なのは「左から右へ読むこと」「形の違和感、意味の違和感の両方に注意を払う」。そのためにはやはり文法は大事だし語彙の知識も必要と再認識。chapter1だけでもとてもためになったが、chapter2の最後の方やchapter3はちょっとわたしには難しかった...勉強します。2022/06/25
timeturner
10
がーん! 本当に第1章のほぼ9割は誤読した。でも、文章は文脈の中で理解するものだからなあ(言い訳)。第2章はそれでもめげずに頑張ろうという人への役に立つアドバイス、第3章は翻訳家ならではの愉快な苦労話満載だった。巻末の索引は親切。2021/10/15
KUMYAM@ミステリーとSFF推し
9
ほんとに9割が誤読してるかは人によるとしても、これだけたくさんの事例を集めて整理して見せてるれるのはほんとにありがたい。自分も出くわしたことのある例での苦労話は首がもげるほど肯きながら読みました。2021/09/20