内容説明
「親族研究批判」を経て衰退した家族と親族の文化人類学的研究が、近年、復活しつつある。本書は、1970年前後以降の研究動向を探るとともに、現在の課題を生命(ライフ)の維持・継承の視点から概説する新たな試みでもある。
目次
第1章 復活する家族・親族論(家族・親族研究の復活の背景;親族論の後退と復活―日本の事情)
第2章 ライフの維持と生存―出自・家・身体(出自と母系社会;「家」の存続と生命観―レヴィ=ストロース以後の家社会論;生殖と身体―民俗生殖論のその後)
第3章 生殖と生命継承のポリティクス―女性・家族・生殖医療(ジェンダーと親族―女性と家内領域を中心に;日本の家族と優生政策―産児制限運動から家族計画へ;複数化する親子と家族―ポスト生殖革命時代の親子・家族関係の再構築)
著者等紹介
河合利光[カワイトシミツ]
東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。博士(社会人類学)。園田学園女子大学人間教育学部教授。主なテーマは、家族・親族論、産育・健康論、比較食文化論、オセアニア・アジア地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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