内容説明
「経済の究極にあるのは政治である」―途上国の開発援助の問題に直接長年取り組んできた著者が、国際社会は、途上国の開発援助について、途上国社会の構造的特徴を十分理解し、在来の「開発経済学的」アプローチを越えた「政治経済学的」アプローチを採用すべきであると提言する。
目次
第1部 経済発展の政治経済学(ラテンアメリカの経済発展の構造;アフリカの経済発展の動向;旧イギリス・アフリカ植民地の経済発展;アフリカ経済の構造)
第2部 国際協力の課題(開発と貧困;バングラデシュの貧困とミクロ開発金融;開発と環境政策;東南アジアの熱帯雨林の破壊と消失)
第3部 グローバリゼーションと発展途上国(途上国債務の政治経済学;国際金融資本の流動化と通貨危機;タイと東南アジアの通貨危機;インドネシアの通貨・金融危機)
著者等紹介
稲葉守満[イナバモリミツ]
日本大学法学部/大学院法学研究科非常勤講師。1960年日本大学法学部卒業。カナダ・ウエスタン・オンタリオ大学大学院政治学部修士課程修了(1964年5月)。カナダ・トロント大学大学院政治経済学部博士課程修了(1967年11月、1970年Ph.D.取得)。ハーバード大学大学院経済学部客員研究員(1974‐75年)(A Post‐Doctoral Study)。オックスフォード大学St.Antony’s College客員研究員(SAM:A Senior Associate Fellow)(1995‐96年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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