内容説明
ことばは変化し、本来正解のないもの。辞書一筋37年。『日本国語大辞典』の編集者の悩みは深い。「ことばの深さ」を伝える、悩める辞書編集者の辞書!
著者等紹介
神永曉[カミナガサトル]
辞書編集者、元小学館辞典編集部編集長。1956年、千葉県生まれ。小学館に入社後、37年間ほぼ辞書編集一筋の編集者人生を送る。NPO法人「こども・ことば研究所」を共同設立し、「辞書引き学習」を中心とした活動で全国行脚している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
298
確かにある「?」な日本語。辞書編纂のプロならではの奥深い世界が楽しめた。語源的には、「花散らし」が桜花でなくて男女の仲だったり、「長い目で見る」は、長期的にみるのではなく、文字通り目を横に長くして見ることだったり……、目から鱗、の発見が多々。辞書形式で編集されているので、どこから読んでも味わい深かった。2023/03/14
とよぽん
18
国語辞典編集者として長年の経験をお持ちだからこそ、の本。江戸時代に「茶漬る(ちゃづる)」(お茶漬けを食べるという意味)と言っていたなんて、驚いた。今の「事故る」「ディスる」「告る」と同じ成り立ちだ。これはほんの一例。「あとがき」の部分に、筆者の本音が書かれていて、そこが一番面白かった。2018/09/01
ヒラP@ehon.gohon
16
言葉の雑学集の感じで読んでいました。自分の思いちがいにも出会え、どうでもいいようなこだわりにうなり、なかなかに良い時間が持てました。 辞書によって扱われ方が違う言葉については、辞書の使い方の参考にもなります。2023/09/12
アカツキ
14
悩ましい国語辞典2作目。日本語エッセイと、辞書編集者をしていた著者のおすすめの辞書について。この本のおかげで書く度に気になっていた「ヶ月」問題が解消された。これまでは見栄え的に「ヶ月」かな~と書いてけれど、これからは「か月」にしよう。一方、「十分・充分」問題は継続。どちらを使ってもいいとのことで、世間の意見がまとまるまで自分ルールで使い分けることが続きそう。2023/02/04
たまぎょ
5
言葉について、それが派生した根拠まで解説してくれる本。 というか、日々変わっていくのが言葉なので、比較的生まれたのが新しい言葉についても、という用法もある、くらいにとどめて、はっきり誤用であるとしないところがステキ。誤用かと思ってた言葉のほうが、案外古かったりしておもしろい。 奥が深いのだ。2018/04/27
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