出版社内容情報
来日20年、日本でただ一人のチベット人歌手として、全国でコンサート活動を行うバイマーヤンジンさん。
彼女は遊牧民の11人兄弟の9番目に生まれました。家族の理解と村の人たちの支えによって貧苦を乗り越え、高校、大学と何千倍もの狭き門を突破、ついに中国国立音楽大学に合格します。それは両親が字を読めず悔しい思いをし、何としても子どもたちに教育を受けさせようと決意したことで開けた道でした。
本書は、故郷チベットに「教育」という恩返しを続ける彼女の半世記を中心に、「チベットと日本-異文化理解」という視点を交えて、日本の読者に「人間はなぜ学ばなければならないのか」 「教育とは何か」を問いかけます。さらに「日本人の素晴らしいさに気付いて。自信を持って生きていって」という熱いメッセージを送ります。
はじめに
1.私の生まれ育った故郷チベットと家族の話
2.高等教育を目指し突破する。
3.大学での民族差別。乗り越え、大学講師に。
4.犬との出会い。日本へ行くと決める。
5.日本での暮らし。日本の印象、また歌い始める。
6.日本の不思議の秘密は〈教育〉と〈頑張る力〉。
7.チベットに学校をつくろう。
おわりに
バイマーヤンジン(チベット人声楽家)45歳 大阪在住
チベット・アムド地方出身。名前は「蓮の花に乗った音楽の神様」の意味。中国国立四川音楽大学卒業(西洋オペラ専攻)。同大学の専任講師を経て、1994年来日。日本でただ一人のチベット人歌手として、全国でコンサートや講演活動を行うかたわら、故郷チベットでの学校建設活動に携わり、これまでに小中学校10校を建設。四川、青海玉樹大地震被災地域の大学生の奨学金支援、日本とチベットの子供の交流も手掛けている。日本での講演は、各地の小中高校、教育委員会や経営者団体など。学校での講演回数は700回を超える。
このほか、99年、ニューヨークの国連本部でコンサート、2001年、大阪市が社会で活躍する女性を表彰する「きらめき賞」をシンクロナイズドスイミングの井村雅代氏とともに受賞。2003年チベット自治区政府より「愛心大使」の称号授与。テレビ朝日系の長寿番組「徹子の部屋」に出演。04年、NHK主催の「アジアハートフルコンサート」に出演。06年広島国際平和会議で3名のノーベル平和賞受賞者に歌声を披露。07年、拓殖大学客員教授。09年新潟県長岡市より教育の分野において人材育成に大きな成果をあげた人に送られる「米百俵賞」を受賞など。
内容説明
チベットの遊牧民の家に生まれ、いま、日本で歌手としてステージに立つかたわら故郷の村々に学校をつくり続ける。持ち前の明るさとバイタリティーで運命を切り拓いてきたバイマーヤンジンが語る故郷への想いと日本への愛、そして「幸せへの近道」とは…
目次
1 私の生まれ育った故郷チベットと家族
2 高校へ進学し音楽大学を目指す
3 いじめに遭った大学時代
4 夫と出会い日本行きを決心
5 驚くことだらけの日本での暮らし
6 日本の不思議の秘密は「教育」と「頑張る力」
7 チベットに学校をつくろう
8 東日本大震災の被災地支援で学んだこと
著者等紹介
ヤンジン,バイマー[ヤンジン,バイマー] [Yangjan,Bema]
チベット出身。声楽家・講演講師・社会教育家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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