出版社内容情報
男性性は、時代や文化によって多様なだけでなく、ひとりの人間の内ですら矛盾した様相を見せる複雑な概念である。男らしさの複数性や相互の権力関係、男性性と社会構造との密接な関連性など、男性学の基本的視座を確立した古典的文献、待望の完訳。
*男性学の大家、レイウィン・コンネルの代表作。
*男性性を理論的・実証的に分析し、それが変容可能な概念であることを示す。男性性とジェンダー関係、さらにはそれが埋め込まれている社会構造の変革可能性を、私たちに気づかせてくれる一冊。
内容説明
男らしさの複数性と相互の権力関係、男性性とジェンダー秩序・社会構造との密接な関連性…男らしさを理論・実証の両面から分析するにとどまらず、現実の男性性や社会構造の変革へと私たちを促す、ジェンダー研究者必読の書。
目次
第1部 知識とその問題(男性性の科学;男性の身体;男性性の社会的組織)
第2部 男性性のダイナミクスに関する四つの研究(生き急ぎ、そして若くして死ぬ;完全なる新世界;とてもストレートなゲイ;理性の男たち)
第3部 歴史とポリティクス(男性性の歴史;男性性のポリティクス;実践とユートピア)
補論 男性性をめぐる現代のポリティクス
著者等紹介
コンネル,レイウィン[コンネル,レイウィン] [Connell,Raewyn]
オーストラリアの社会学者、ジェンダー研究者。1944年生まれ。旧名ロバート(ボブ)。メルボルン大学卒業後、シドニー大学で博士号取得。シドニー大学、フリンダース大学、マッコリー大学などで講師を務めた後、カリフォルニア大学サンタクルーズ校教授、シドニー大学教授などを歴任。現在、シドニー大学名誉教授。新左翼的な運動への参加や労働組合運動との連携などでも知られる
伊藤公雄[イトウキミオ]
1951年生まれ。文化社会学、政治社会学、ジェンダー論専攻。京都大学文学部、同大学院博士課程で社会学を学んだ後、イタリア政府給費留学生としてミラノ大学政治学部留学。京都大学助手、神戸市外国語大学助教、大阪大学助教授・教授、京都大学大学院文学研究科・文学部教授などを経て、京都産業大学現代社会学研究科教授・ダイバーシティ推進室長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
柘植 公人
柘植 公人
昌也