内容説明
洞窟の中のストーリーテラー、村上春樹。その創作の原点はどこにあるのか?幼少期のエピソード、作品・インタビュー中の言葉に着目し、独自の方法で紡ぎつづける物語の秘密に迫る!
目次
序章 自発的に語り始める「物語」
第1章 方法としての小説、そしてはじまりの時
第2章 初めての物語としての『風の歌を聴け』
第3章 デレク・ハートフィールドの世界
第4章 言葉・身体
第5章 記憶・イメージ
第6章 創作過程を探る
終章 想像力と効率
著者等紹介
山愛美[ヤマメグミ]
京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科修士課程修了、同博士課程学修認定退学。博士(教育学)。臨床心理士。京都先端科学大学人文学部心理学科教授。専門:深層心理学、臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mayu
11
春樹さんの著作だと思ったら、違った!のですが、心理学者の方が春樹さんが小説でやっていることを分析されているという面白い内容でした。私もセラピー的に小説を書いてみたいと思ってから一年くらい、なんかうまくいかないなーという感じなので、あまり分析的な本を読まない方がいいかとも思ったんですが、今まで漠然と考えていたことが整理できて、具体的に成果はでてないけど、方向性は間違ってないかなと安心できたところもあり…自分の場合良かったかなと。読んだことのない春樹さんの著作も紹介されていて、また楽しみが増えました^_^2021/02/04
しょうゆ
4
ユング派の著者だが、ユングユングせず、でもユング派の心理療法の本筋、無意識との対話、人間が心の奥底で出会うものについて、丁寧に描いている一冊。読みながら、高速で流転していく世界の中で忘れられそうな、大事なことに気がつく時間となった。大好きだったのが、日本人の精神性として無常観の話をしていく前後の流れと、再び記憶の中のものを蘇らせていく所の話。旅の話。村上春樹にもたしかに、この動きが強いなと再発見もしたし、村上春樹に限らずこのあたりの、心の流れについてもっと考えたいなと宿題にもなった。牡蠣フライもよかった2025/02/25
羊男
0
★★★★2020/03/19
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- 和書
- ユダヤ民族経済史