ワードマップ<br> 21世紀の文化人類学―世界の新しい捉え方

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21世紀の文化人類学―世界の新しい捉え方

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788515826
  • NDC分類 389.04
  • Cコード C1030

出版社内容情報

いま世界の人類学者が考えていること



かつて思想界をリードした文化人類学は、一九九〇年代のクリフォード=マーカス『文化を書く』での民族誌の記述をめぐる批判以降、低迷してきましたが、今また新たな胎動期を迎えました。本書は批判に鍛え直されて生まれ変わった新しい人類学を紹介します。グローバル化する現代において、人類学の古典的対象(未開社会、呪術、儀礼など)は消え失せましたが、「開発」「災害」「リスク」「コモンズ」「アソシエーション」「差別」「病気」「景観」「超越論」などの現代的なキーワードを手がかりに、「21世紀の人類学」のパラダイムを提示し、魅力的で生産的な民族誌の具体例を示します。いま考えうる最も充実した「現代文化人類学入門」です。

21世紀の文化人類学 目次



はじめに



序章 「人類学的」とはどういうことか  (前川啓治)

  超越的・超越論的  「文化」の客体化

  コラム 「超越的」と「超越論的」の変遷

  超越論的展開  過去から未来へ生成する人類学

  コラム クック船長の死



 ?部 自然・存在・イメージの生成



1章 人格と社会性  (深川宏樹)

  人間の概念  変容可能性

  構造と機能  人間社会の自然科学

  身体とサブスタンス  生殖=再生産の「事実」からの解放

  社会性  切断=拡張する思考

  コラム マリリン・ストラザーンとの対話――研究現場での「部分的つながり」



2章 アクターネットワーク理論以降の人類学  (浜田明範)

  アクターネットワーク理論  科学と政治が絡まり合いながら変化する世界を探る

  存在論的  具体的なものを通して反・自文化中心主義を深める

  ポストプルーラル  二つ以上のものが互いに別個に存在していると言えないこと

  疾病/病い  文化の複数性からポストプルーラルな自然へ

  生物学的市民  生物学的なステータスが駆動する政治

  

3章 「歴史」と「自然」の間で――現代の人類学理論への一軌跡  (里見龍樹)

  歴史人類学  「文化」を問い直す

  カーゴ・カルト  〈新しいもの〉をとらえる

  コラム 想起されるマーシナ・ルール

  景観  「歴史」と「自然」の間で

  「自然/文化」をめぐる人類学  南アメリカにおける展開

  「人間」を超える人類学  可能性の探究



 ?部 実践―生成する世界へ



4章 公共性  (木村周平)

  「表象の危機」その後  『文化を書く』からの展開

  公共性  関与・介入・貢献

  災害  脆弱性とレジリエンス

  リスク  未来の予測可能性をめぐって

  エスノグラフィ  知の創造と活用



5章 運動と当事者性――どのように反差別運動に参加するのか  (根本達)

  アイデンティティ・ポリティクス  不確実な世界における暴力的な対立

  被差別者と人類学  差別に抗する、差別から逃れる

  生活世界の声  動態的で輻輳的なそれぞれ

  寛容の論理  等質でないものの?がり

  生成変化の政治学  当事者性を拡張する



 ?部 社会科学と交差する人類学



6章 持続可能性と社会の構築――ハイブリッドな現実の社会過程の多元的な分析の必要性  (三浦敦)

  合理的個人  合理的には見えない個人の行動を、合理的に説明する

  家族制生産とグローバル経済  なぜ資本主義経済において小規模家族制生産は維持され続けるのか

  多元的法状況における所有  「ものを所有する」ということは、自明なことではない

  コモンズ  自然環境を守ること、それはわれわれの生活を守ること

  開発  大資本の手先か住民の味方かという、不毛な二元論を超えて

  アソシエーションと社会的連帯経済  連帯はどのように可能なのか、連帯は人々を救えるのか

  コラム 十九世紀のフランス農村と文化人類学の前史



終章 過去・現在・未来  (箭内匡)

  文化人類学の現在と過去  人類学は今、どこにいるのか

  「外」  人類学的思考を貫く本質的要素とは何か

  不可量部分  人類学者がフィールドで出会うものとは?

  イメージ  フィールドの現実を新たな目で捉えなおす

  時間  未来の人類学に向かって思考の軸をずらしてみる



あとがき

引用文献

事項索引

人名索引





  装幀――加藤光太郎

前川 啓治[マエカワ ケイジ]
著・文・その他

箭内 匡[ヤナイ タダシ]
著・文・その他

深川 宏樹[フカガワ ヒロキ]
著・文・その他

浜田 明範[ハマダ アキノリ]
著・文・その他

里見 龍樹[サトミ リュウジュ]
著・文・その他

木村 周平[キムラ シュウヘイ]
著・文・その他

根本 達[ネモト タツシ]
著・文・その他

三浦 敦[ミウラ アツシ]
著・文・その他

内容説明

新時代の思考・実践の見取り図。『文化を書く』の批判、グローバル化による「未開」の消失などを乗り越えて甦る新世紀の文化人類学。そのパラダイムシフトの認識=存在地図を、超越論的、不可量部分、生成変化、存在、レジリエンス、ANT、災害、開発、リスクなどの新鮮なキーワードで描出する。

目次

「人類学的」とはどういうことか
1部 自然・存在・イメージの生成(人格と社会性;アクターネットワーク理論以降の人類学;「歴史」と「自然」の間で―現代の人類学理論への一軌跡)
2部 実践―生成する世界へ(公共性;運動と当事者性―どのように反差別運動に参加するのか)
3部 社会科学と交差する人類学(持続可能性と社会の構築―ハイブリッドな現実の社会過程の多元的な分析の必要性)
過去・現在・未来

著者等紹介

前川啓治[マエガワケイジ]
1957年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)。筑波大学人文社会系教授。専門は文化人類学、グローバリゼーション論、地域開発

箭内匡[ヤナイタダシ]
1962年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は文化人類学

深川宏樹[フカガワヒロキ]
1981年生まれ。筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了、博士(文学)。兵庫県立大学環境人間学部准教授。専門は社会人類学、人格論

浜田明範[ハマダアキノリ]
1981年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(社会学)。関西大学社会学部准教授。専門は医療人類学、アフリカ地域研究

里見龍樹[サトミリュウジュ]
1980年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学、博士(学術)。早稲田大学人間科学学術院専任講師。専門は文化人類学、メラネシア民族誌(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鵐窟庵

3
本書は存在論展開以後の文化人類学の要所を整理したものである。M.ストラザーンやP.デスコーラやEVCの多元主義や四つの自然・文化の類型や多自然主義といった思想から、B.ラトゥールのアクターネットワーク理論以後までをも扱っている。21世紀の文化人類学は調査対象がかつての異世界や未開社会と言った周辺ではなく、現代社会の様々な固有の産業や職業の領域までの問題をも扱うようになり、次第にそのディシプリンが社会学との境界がなくなってきている。しかし、先述の思想理論や映像人類学と言った新たな動きも出てきている。2018/06/24

コーキ

2
人類学の強みは「内在性」「認識の限界への理解」「再帰性」だという。フィールドワークという研究方法は確立され、他分野にも広く応用されているいま、人類学であることにこだわらず、学際的な「人間の研究」をしていく必要性があると感じる。2019/06/06

文狸

1
入門書のあとに、最近の潮流の、特に存在論的な話を重点的に学ぶことができる一冊。テーマも多岐にわたり読んでいて楽しい。そこそこ難しいので我が身一つで読むのは辛いが、これから色んな本を読みつつ参照しようと思う。2020/12/28

榊原 香織

1
最近の文化人類学は刺激的2020/07/07

中村蓮

1
21世紀の文化人類学はオリエンタリズム批判を乗り越えて、生成の過程を描こうとしている。2019/06/16

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