内容説明
本書は複雑性科学、現象学、大森哲学の影響のもとで、日本語の「なる」に注目し、西欧思想の「する」主体に代わる「なる」ことの論理の定式化をめざす。現代社会学は、構造やシステムよりも流動的なダイナミクスとして、社会を理解する方向にある。本書では複雑性理論の場fieldとモーフォジェネシスmorphogenesis(形態形成)の概念を用いて、個人と社会の関係(ミクロ・マクロリンク)を通して、社会秩序の起源を探求し、責任と倫理の問いに迫る。
目次
第1編 「なる」ことの論理(主体と真理;「なる」ことの論理)
第2編 心と場(心的秩序への問い;心と場;心と自我)
第3編 社会秩序の原理(社会秩序と場;社会秩序のダイナミクス;責任の論理 ほか)
著者等紹介
桜井洋[サクライヒロシ]
東京大学文学部国史学科卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。山梨大学教育学部、早稲田大学商学部を経て、早稲田大学国際教養学部教授。専門は理論社会学。特に複雑性理論を中心とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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