出版社内容情報
◆歓楽街が生き延びるメカニズムとは?
数千軒のスナック・風俗店が立ち並ぶ、世界でも有数の歓楽街・歌舞伎町。何度も「浄化」が試みられながらこの歓楽街は生き延びています。著者は、住民やコミュニティに集中してきた既存の研究手法を離れ、空間の作用、移動する主体、職業や労働などの一時的活動等に焦点を合わせることで、その再生産メカニズムに迫ります。客引き・風俗職従事者等のフィールド調査や、ビル経営・不動産業など空間を商品化する産業の調査により、経営者・従事者・客の多層的関係や、雑居ビルという特質、ストリートの動態を解明し、「歌舞伎町」の総体を、歴史と構造的空間生成の両面から活写する野心作です。
生き延びる都市 目次
序章 繰り返される「浄化」
第1章 問題設定と研究の方法
1 「地域コミュニティ」の困難
2 「地域社会」の研究方法
第2章 歌舞伎町の形成と問題化
1 歌舞伎町の形成と成長
2 雑居ビル火災―出来事と構造
第3章 「地域イメージ」と雑居ビル
1 警察と自治体
2 商店街振興組合と雑居ビルオーナーたち
3 不動産業者の空間管理
4 雑居ビルの不透明性と地域イメージ
第4章 風俗産業の労働と経営
1 男性客向け接待系風俗営業(キャバクラ)
2 女性客向け接待系風俗営業(ホストクラブ)
3 店舗型性風俗(ヘルス、ソープ)
4 無店舗型性風俗(デリヘル)
5 風俗産業のサービス、ジェンダー、空間
第5章 ストリートにおける活動と意味づけ
1 ストリートにかかわる法令とパトロール
2 客引きによる客の供給と「ぼったくり」
3 スカウトが取り結ぶ契約と信頼
4 イメージのメディア、需要の仲介
第6章 結論 都市的地域社会歌舞伎町の維持、再生産メカニズム
1 歌舞伎町の三つの領域
2 活動はいかにして再生産されるか
3 活動と「場」の相互作用
4 都市地域社会の把握に関する方法的考察、ならびに本研究の意義と限界
付論 歌舞伎町と統計
1 統計資料に見る歓楽街
2 歌舞伎町の統計
謝辞
インフォーマントリスト
文献
事項索引
人名索引
装幀*加藤賢一
武岡 暢[タケオカ トオル]
内容説明
数千軒の風俗店、スナック等を擁する世界有数の歓楽街はいかに存続してきたのか。住民やコミュニティに軸足を置く従来の手法を離れ、「場」としての空間の作用、「移動」する主体、その場での「活動」に焦点を合わせ、その再生産メカニズムを描く。地域社会研究からのアプローチ。地域社会研究の刷新された戦略で迫る“歌舞伎町”の構造。
目次
序章 繰り返される「浄化」
第1章 問題設定と研究の方法
第2章 歌舞伎町の形成と問題化
第3章 「地域イメージ」と雑居ビル
第4章 風俗産業の労働と経営
第5章 ストリートにおける活動と意味づけ
第6章 結論 都市的地域社会歌舞伎町の維持、再生産メカニズム
付論 歌舞伎町と統計
著者等紹介
武岡暢[タケオカトオル]
1984年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。現在、首都大学東京都市環境科学研究科都市システム科学域特任助教、ならびに大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員。専門分野は歓楽街の社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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iwtn_
ぼっぼよ(×ω×)
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