出版社内容情報
◆人間の知能は向上しているか?
著者のフリンは政治哲学者・道徳哲学者にして心理学者で、人類の知能は産業化・情報化とともに向上しているという「フリン効果」で世界的に著名です。確かに遺伝はその人の基本的知能のあり方を決めますが、結果としての知能、つまり思考の水準は、環境の手助けがあれば伸びていくのです。それが教育であり、また知的な仕事の機会です。時に人は、人種や階層や男女や文化によって知能が本来的に異なるのだと考えがちです。フリンは一つ一つ証拠を吟味し、そういう集団差には根拠がないこと、主として社会の産業化と情報化によって、抽象的仮説的な思考の習慣が求められるようになることで知能が向上することを明らかにしました。
知能と人間の進歩 目次
謝 辞
1 章 私たちの遺伝子と私たち自身
1?1 本書の構成
1?2 時代に伴う、集団としてのIQ の大幅な上昇
1?3 ディケンズ/フリンモデル
1?4 新しい何かを測定する
2 章 遺伝子と認知的進歩
2?1 ジェンセンの方法
2?2 ジェンセンの方法の概念的基礎
2?3 ジェンセンの方法の実際
2?4 判定のまとめ
付録A(主に専門家向け)
3 章 劣生学と優生学
3?1 ポル・ポトとカンボジア
3?2 遺伝子の再生産パターン
3?3 人種と移民
3?4 まとめ
4 章 遺伝子と道徳性の進歩
4?1 人類の遺伝子の相続
4?2 攻撃的行動の普遍的な減少
4?3 認知的進歩と道徳的進歩
4?4 危機に瀕する進歩
5 章 遺伝子と個人差
5?1 加齢と家庭環境
5?2 新しい方法
5?3 新しい方法の適用例
5?4 家庭環境の影響力の減少
5?5 幸運を創り出す方法
5?6 立証されたIQ 上昇
付録B(主に専門家向け)
6 章 凍結された心
訳者あとがき
索 引
装幀=新曜社デザイン室
ジェームス フリン[]
無藤 隆[]
白川 佳子[]
森 敏昭[]
内容説明
遺伝子は強力だ。だが、その力は社会環境の改善と組み合わされ、人類の知性と道徳性の進歩をさらに可能にする。人類が時代と共に、認知的、道徳的に進歩してきたことを科学的、歴史的事実に基づいて論証。遺伝子が私たちの生き方にどのような影響を及ぼすのかという問いに、政治哲学・道徳哲学者にして心理学者のフリンが真正面から取り組んだ書。
目次
1章 私たちの遺伝子と私たち自身
2章 遺伝子と認知的進歩
3章 劣生学と優生学
4章 遺伝子と道徳性の進歩
5章 遺伝子と個人差
6章 凍結された心
著者等紹介
フリン,ジェームズ・ロバート[フリン,ジェームズロバート] [Flynn,James Robert]
1934年ワシントンDC生まれ。1950年代初めにシカゴ大学で数学と物理学を学んだ後、ケンタッキー大学、ウィスコンシン大学で哲学を教えたが、マッカーシズムが吹き荒れていた。アメリカを去ることを決意し、1963年ニュージーランドに移住。オタゴ大学政治学名誉教授。知能研究、とりわけ「フリン効果」で世界的に知られる
無藤隆[ムトウタカシ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程中退。聖心女子大学、お茶の水女子大学を経て、白梅学園大学子ども学部教授。専門は発達心理学・幼児教育
白川佳子[シラカワヨシコ]
広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了、博士(教育学)。長崎短期大学、鎌倉女子大学短期大学部を経て、共立女子大学家政学部教授。専門は臨床発達心理学、教育心理学、保育学
森敏昭[モリトシアキ]
広島大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。文学博士。広島大学を経て、岡山理科大学教授。専門は認知心理学、教育心理学、学習科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ステビア
GASHOW
takao
nitti
こ~じぃ。。