内容説明
二十世紀美術とは何だったのか。そして、“アート”はどこへ行くのか。ピカソ、デュシャン、ポロック、ウォーホルなどの多彩な画家が登場し、表現主義、シュルレアリスム、アール・デコ、ハプニング、ポップ・アートなど、多様な流行が生まれた二十世紀美術。この世紀の“アート”の流れを、デケイド(十年)で区切り、時代のうねりのなかで丸ごととらえる。
目次
1 一九〇〇年代―ベル・エポックの終末
2 一九一〇年代―大変動
3 一九二〇年代―モダン・タイムズ
4 一九三〇年代―不安と不穏の時代
5 一九四〇年代―戦時と戦後
6 一九五〇年代―戦後の繁栄と危機
7 一九六〇年代―難解な時代
8 一九七〇年代―アヴァンギャルド以後
9 一九八〇年代―アート・バブル
10 一九九〇年代―イメージからコンセプチャルへ
11 二〇〇〇年代―日常から歴史へ
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
1939年、東京生まれ。1962年、早稲田大学文学部卒業。世紀末から現代まで、美術・音楽・映画など多彩な文化が交錯する都市空間をテーマに、ジャンルを超えた刺激的な評論活動をつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
1
ちょっと説明が細かすぎるな。2017/08/16
ami
0
ワードマップシリーズはすごく便利2017/04/28
笠井康平
0
各項目について、1段落でも1コラムでもなく見開き1ページというのがよかった。2012/12/05
長老みさわ/dutch
0
1900年から2010年までを10年ごとで区切り11の章立てとし、各章を展望を含む10のキーワードで語った二十世紀美術の110年間の概観。 それぞれのキーワードは見開き2ページか3ページの構成なので、まるで年表のキーワードを少し詳しい脚注で読んでいる雰囲気があってとても判りやすく、110年を「流れ」として把握できる好著だった。 2012/09/26
毒モナカジャンボ
0
コンパクトに20世紀の美術の動向が大まかにわかる。マルセル・デュシャンは本当にすごいということがわかってくる。フクヤマが主張したようには歴史は終わらなかったかもしれないが、それでも確かに90年代あたりからの美術の編成の仕方(キュレーターの重要性が増すこと!)からは通時的な歴史意識を持つことの困難さがあからさまになっているというのは感じる。ブランドン・テイラーの、20世紀は美術館の時代だったという総括が一番大局的に思える。資本主義の完成する過程であり、アートの包摂はその一つとしてなされたのだなあ。2020/12/24