内容説明
反政府ゲリラに誘拐されたコロンビアの女性大統領候補。『手紙』は、いかにして書かれたか。国際世論を動かした人質解放運動の6年と、コロンビア政府軍による無血救助作戦成功の舞台裏。
目次
コロンビアの歴史
イングリッド・ベタンクールとは誰か?
ママンへの手紙―コロンビアのジャングルに囚われて(前書き;イングリッド・ベタンクールの手紙;私のママンへ)
イングリッド・ベタンクールはなぜ拉致されたか?
イングリッド・ベタンクールおよびその他の人質の救出運動
解放後
著者等紹介
ベタンクール,イングリッド[ベタンクール,イングリッド][Betancourt,Ingrid]
1961‐。コロンビアの女性政治家(フランス国籍も持つ、二児の母)。コロンビアの上院議員として、腐敗政治改革のため身の危険を顧みず闘った。2002年、大統領選に立候補中、コロンビア革命軍(FARC)によって拉致され、以後6年4ヶ月アマゾンのジャングルに人質として捕らえられていた。官民両サイドでの強力な国際的救助運動が行われ、2008年7月、救助された。解放後はフランスを拠点に、世界の苦しむ人々を助けるための「イングリッド・ベタンクール基金」を創設した
三好信子[ミヨシノブコ]
明治大学文学部卒業。フランス政府給費留学生として、パリ第7大学修士取得。現在フランスに居住。日仏女性資料センター(日仏女性研究学会)会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tomoka
1
2002年大統領選に立候補中にコロンビア革命軍FARCに拉致され、6年4ヶ月アマゾンのジャングルに人質として捕らえられた。ママンへの手紙は2007年に生存の証としてFARCから写真と共に提出された。コロンビアでは2002年当時年間三千人が拉致され、政治は腐敗。自身も政治家であった母は毎日朝4時に起きて「5時の道」という人質の家族のメッセージを放送するラジオ番組を通して娘を励まし続けた。ベタンクールの娘、息子の人生を思う文面は洞察に富み、読み応えがある。家族の冷静な対応には脱帽する。TEDトークも素晴らしい2018/01/20