出版社内容情報
三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊駐屯地に飛び込んで、割腹自殺を遂げてから、早いもので25年になりました。その後、彼の死の原因については、「エロティシズムの美学」「武士道」「同性愛」など、多くの人によってさまざまなことが言われてきましたが、その謎は深まるばかりです。「私は一度だって死にたいと思ったことはなかった」と言い、死ぬのが怖くてしかたがなかった三島が、なぜよりによって切腹死をしたのか。本書は、長年、三島と親しく付き合ってきた哲学者が、作品の綿密な読みと現実の交際から、若き日の三島の「戦争体験」にまでさかのぼって、その謎に迫り、斬新な仮説を提示します。
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【関連書籍】
『 投機としての文学 』 紅野謙介著 (定価3990円 2003)
『 講座 森鴎外 全3巻 』 平川・平岡・竹盛編 (定価各4725円 1997)
『 文学をいかに語るか 』 大浦康介編 (定価4725円 1996)
内容説明
死ぬことが怖くてしかたがなかった三島が、なぜ切腹死をしたのか。その謎に、親しく付き合った哲学者が、作品の綿密な読みをとおして挑み、斬新な仮説を提示する。
目次
第1章 哲学者の三島由紀夫論(SollenをSein;世界への絶望的距離 ほか)
第2章 森有正の「経験」と二項関係(経験と私;二項関係 ほか)
第3章 三島由紀夫と森有正(道徳的ストイシズム;文学者の幼児性 ほか)
第4章 最後のロマンティーク―三島由紀夫(『春の雪』;自分の反対物への化身 ほか)
著者等紹介
伊藤勝彦[イトウカツヒコ]
1963年東京大学文学部哲学科卒業。北海道大学文学部助教授、埼玉大学教養部教授、東京女子大学教授、東京大学文学部講師、お茶の水女子大学講師などを歴任。埼玉大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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