家族とは何か―その言説と現実

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  • サイズ B6判/ページ数 347,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788506008
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C1036

出版社内容情報

 家族とは人々のことばや行動によって日々構築され,解体され,そして再構築されてゆくものである。今注目の社会的構築主義の立場から,固定した制度としての家族観を根底から見直し,揺れ動く現代の家族と家族問題をとらえる新しい視角と方法を提出。

 これは家族の言説についての本である。本書を書いたのは、現実から言説を切り離してしまえば、私たちの関心の対象である家族が無意味なものになってしまうと考えるからである。以下のページでは、さまざまな人生を歩む人たちが、自らや他者や、彼らの対人関係などと関連づけながら家族について語ることに焦点を合わせる。家族は法的に定義されもているし、生物学的に定義されてもいる。にもかかわらず、家族に関わるものの日常的な現実は、言説を通じて創り出される、というのが本書のテーマである。つまり、家族とは、社会的なきずなや感情の具体的な組み合せであるだけでなく、関係について考え、語る方法でもある。(「まえがき」より)

 ・日本経済新聞 97.7.27

内容説明

家族とは人々の行動やことばによって、日々つくられていくものである。―新しい切り口からのアプローチ。

目次

第1章 家族とは何か
第2章 新たな視点―社会構築主義
第3章 私領域のイメージ
第4章 大文字化された家族
第5章 記述における世帯の用法
第6章 日常の行為における特権的な知識
第7章 組織への埋め込みと家族の多様性
第8章 家族の用法と社会統制
第9章 家庭生活の記述に関する文化―考察と展望