出版社内容情報
●新曜社の関連書籍
『 神、人を喰う -- 人身御供の民俗学 』 六車由美著 (定価2520円 2004)
『 一つ目小僧と瓢箪 』 飯島吉晴著 (定価4410円 2001)
内容説明
見なれたものが、あるときふいに「ぶきみなもの」「得体の知れぬもの」になることがある。その驚きが物語体験となる。〈異類〉をキーワードに、『霊界記』と近現代の小説との往還のなかに物語の原基を探りだすスリリングな試み。
目次
1 異類の起源(多和田葉子『犬婿入り』を読む;大きな蛇に犯され、蛇に愛欲を抱いた女;異類はどうして現われるのか;異界を失った異類)
2 異類を生きる(徳田秋声『あらくれ』を読む;『あらくれ』における「継子譚」と「六部殺し」の役割;道場法師の孫娘;市に現われる異類)
3 親和としての異類(富岡多恵子『遠い空』を読む;異類としての子供;泣きいさちる異類)
4 異類を鎮める(古井由吉『夜の香り』を読む;『歴異記』の宗教者たち;神仏に近づく技術)
5 現われない異類(二葉亭四迷『浮雲』を読む;物語の〈終わり〉;説明のカタルシス;描れない異類)
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- 和書
- 文豪の家 (新装版)