出版社内容情報
中世から近代の中欧を基軸に,スラブ,イスラム,古代世界に及ぶ多様な史料群を駆使してヨーロッパ家族の社会史的変遷を検証する。マクロな動態分析とミクロな生活史を交差させる歴史人類学の方法による壮大な比較家族史の試み。
内容説明
家族の歴史人類学をリードするウィーン社会史家の代表的論文を集成。ヨーロッパ家族のマクロな構造分析とミクロな民衆史を交差させ、スラブ、イスラム、古代世界に亙る多様な史料群を駆使して構想する、壮大な比較家族史の試み。
目次
1 ヨーロッパの家族形態―異文化間の比較
2 キリスト教と同族婚
3 社会史からみた複合家族形態
4 自然環境と地方経済からみた農村家族形態
5 ロシアおよび中欧の家族構造の比較
6 地方誌研究としての家族の社会史―歴史的な個人登録リストの利用について
7 ケルンテン農村部の奉公人夫婦―歴史家族形成の特例
8 アルプス地方の奉公人生活
9 前工業時代における性別分業
補論 ヨーロッパ家族史の特色―奉公人制度に重点をおいて