出版社内容情報
近代が推進してきた形式合理化・形式的平等は,〈社会的閉鎖〉=新たな独占と排除のコードを発動させ,同時に伝統的不平等も維持し続けている。ウェーバー諸概念の彫琢から現代世界の新たな階層秩序と支配の包括的解明をめざした閉鎖理論の野心作。
・「週刊読書人」94.12.23 特集「自由の定義について」
・「理論的洞察に溢れた書」(図書新聞 94.4.23 姜尚中氏評)
・「挑発的で新鮮な魅力を備える」(週刊読書人94.3.25 中野敏男氏評)
内容説明
ウェーバー理論、とりわけ閉鎖、権力、合理化概念の詳細な彫琢とマルクス主義や機能主義分析の比較検討により、本書は初めて閉鎖の世界システムのトータルな理論的剔出に成功した書である。
目次
第1部 閉鎖理論の展開(閉鎖理論序章;学問的承認をめぐる闘争)
第2部 閉鎖理論の批判と洗練(閉鎖理論に対する皮相な異議申し立てと、核心を突いた異議申し立て;閉鎖の構造;搾取か、それとも排除か?;閉鎖理論における階級概念;ウェーバーの権力概念の洗練と適用;排除型閉鎖のコードとしての資格証明)
第3部 閉鎖の合理化(ウェーバーの合理化概念;排除と独占の合理化)