出版社内容情報
科学の論理学から科学の解釈学へ。クーン,ハンソンらに始まるパラダイム論の帰趨を見届けつつ,現代科学哲学の地殻変動をフッサールの生活世界論,後期ウィトゲンシュタイン,物語論,テクスト論などの幅広い知的文脈に位置づけて精細に追求する。
・「週刊読書人」93.11.19 村田純一氏評
・「図書新聞」93.12.4 佐々木力氏評
内容説明
科学に拝跪することも、科学を全否定することもともにしりぞけて、科学哲学に本来課された「科学的理性批判」の役割を回復させる。
目次
序章 「科学の論理学」から「科学の解釈学」へ
1 「科学の解釈学」の目指すもの
2 生活世界とパラダイム
3 「テクスト」としての自然
4 「共約不可能性」再考
5 「科学」という物語
6 知のネットワークとパラダイム
7 「ロジカル・ネガティヴィズム」の帰趨
8 「全体主義」の誘惑に抗して
9 「理論負荷性」とアスペクト知覚
10 「アスペクト盲」と隠喩的想像力