目次
1 帰納研究のフレームワーク
2 ルールベースのメンタルモデル
3 ルールの変更
4 計算機上での帰納システムの実現
5 条件づけと共変動検出
6 カテゴリー形成
7 物理的世界と社会的世界のモデル化
8 一般化と共変動の知識
9 推論ルールの学習
10 アナロジー
11 科学的発見
12 エピローグ 帰納の理論に向けて
感想・レビュー
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roughfractus02
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帰納推論は前提がすべて正しくても結論も同様に正しいとは言えない。既知から未知を測るこの推論には常に転移(transfer)が伴うと著者たちはいう。彼らはそこで事象間の関係をアナロジーという規準を用いながら、転移を「同型」「準同型」「擬同型」に分類し、一貫しない最後の型が帰納推論に必要なシステムを成すと考えた。ここから帰納推論は非一貫性が階層を跨いでフィードバックしつつ文脈形成し、制約する過程として捉え直される。著者たちがパースの仮説推論を帰納推論選択以前の「起動条件」として「擬同型」に含める点は興味深い。2017/02/12