出版社内容情報
去勢，ファルス，ナルシシズム，昇華，同一化，超自我，排除。精神分析およびそれが影響を与えた思想の理解に欠かせない基本概念を，フロイトとラカンの考えを具体的に対応させつつ臨床体験に基づいてわかりやすく解説。
目次
はじめに 精神分析的概念をどう定義すべきか
１ 去勢
２ ファルス
３ ナルシシズム
４ 昇華
５ 同一化―ラカン的観点からみた同一化の概念
６ 超自我
７ 排除
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
9
なんだかよく飲み込めない曖昧な語りをして「ラカン曰く〜（ドヤァ）」と引用をキメる類書とは違う、初心者でも中級以上でもオススメの解説。ラカンの視点でフロイトを読み直し、フロイトの明晰さでラカンを記述するクリアな文体で、想像的ファルスと象徴的ファルスの違いとか残忍で病的な超自我って結局どういうこと？といった疑問を次々晴らす。悪名高い各種数式図式の類は一切使わずに構造を捉えて命題を定式化する手本になる見事さ。本書と片岡氏の疾風怒濤本と向井本をまず読めば、曖昧にしないで納得できるという意味での理解は最短で可能。2018/05/31
じょに
0
精神分析のいろは。去勢・ファルス・ナルシズム・昇華・同一化・超自我・排除の7つの概念を、フロイトとラカンがそれぞれどう練り上げていったのかを織り混ぜ、解説。再入門のために。2009/04/28
