出版社内容情報
代表的な研究のねらい・理論・実験手続き・結果を,軽妙な筆致で楽しく読むうちに理解させてくれる大好評の本。周到な記述,必要十分な図表,手続きを明解に図示したチャート,ていねいな文献案内によって,テキストとしても好適です。
ヒットラー率いるナチの、第二次世界大戦中のユダヤ人に対する残虐行為は、歴史の記憶に新しい。政府の管理化に強制収容所が整然と運用され、罪もないユダヤ人が大量に殺されていったのである。
スタンレー・ミルグラムは、ユダヤ系米国人である…中略…彼は考えた。確かにあの大量殺戮を企図したのは一人の「狂った」人間であったかもしれない。しかし、あのような残虐行為が、長期間、しかも組織的に行われ得たのは、多数のごく普通であるはずの各施設の兵隊たちが、良心に耳をふさぎながら、命令に盲従しつづけたからに他ならない。人間とは、それほど命令に弱いものなのだろうか。(本文より)
まえがき
*個人と集団
1同調の古典的パラダイム/2実験室のナチズム/3模擬監獄の人間模様/4衆人監視のパラドックス/5社会的手抜き
*認知的不協和理論
6入会儀礼の秘密/7禁じられたオモチャのパラダイム/8報酬の見えざるパラドックス/9フット・イン・ザ・ドア・テクニック
*対人魅力
10コンピュータ・デートでも類は友を呼ぶ/相互魅力のゲイン-ロス効果
*情動二要因理論
12人はドキドキしていると気にはほれやすい/13幻の動機/14逆の偽薬効果/15割り引かれた罪悪感
*攻撃的行動
16攻撃性の二次元/17テレビの暴力を幼児は学ぶ/18核の冷戦のシュミレーション
*さまざまな態度変化
19リスキー・シフト/20態度の極化/21集団決定の安全主義シフト
*実験的社会心理学の倫理的側面
22だまされた被験者とだまされなかった被験者
スタディー・ガイド
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【関連書籍】
『 交通事故はなぜなくならないか 』 ジェラルド・J・S・ワイルド著 (定価3675円 2007)
『 リスク・マネジメントの心理学 』 岡本浩一、今野裕之編著 (定価3675円 2003)
『 人間 この信じやすきもの 』 T・ギロビッチ (定価3045円 1993)
感想・レビュー
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中島直人
in medio tutissimus ibis.
らっそ
のねこ
ちくわくわく