内容説明
人間が自己の存在と行動の根拠と理由を失った戦後において、著者はいち早く、従来の現実に従属するリアリズム文学の虚偽性と無方法を難じ、実体でなく作用としての文学、内容でなく方法としての文学を提唱、現実否定の文学こそ真に創造的で革新的とする先見的論考群。
目次
「第四文学論」序説
文学における第四の感動―「反小説」へのペルスペクティーフの試み
狂気と文学
悪としての文学
「参加」の文学・序説―「文学アクチュアリティ説」をどう発展させるべきか
「思想の相対性」と現代文学
サルトル「アンガジュマンの文学」とは何か―「政治と文学」問題への一批判
文学の不可能性と文学―ブランショ『アミナダブ』試論
現実と文学
言語の深淵〔ほか〕