内容説明
哀切の兄恋い譜。京都南郊の地主で中世の頃から藍作りを営んできたある旧家の没落の過程の中で、その語り手である末娘の、次兄(小坊ちゃん)に寄せる異常な愛慕の情を主軸とし、それに古都の風物と人情を巧みに絡ませて色彩豊かに書き上げたすぐれたロマンである。
哀切の兄恋い譜。京都南郊の地主で中世の頃から藍作りを営んできたある旧家の没落の過程の中で、その語り手である末娘の、次兄(小坊ちゃん)に寄せる異常な愛慕の情を主軸とし、それに古都の風物と人情を巧みに絡ませて色彩豊かに書き上げたすぐれたロマンである。