内容説明
これは20世紀を生きぬいた、ある女性の物語です。その人は、ソビエトのヘレン・ケラーと呼ばれる、オリガ・イワーノヴナ・スコロホードワ(1911‐1982)です。アメリカのヘレン・ケラーに、盲ろうという世界から扉を開いたアニー・サリヴァン先生がいたように、オリガには、イワン・アファナシェヴィチ・サカリャンスキー先生との運命的な出会いがあったのです。一人の人間としての姿が生き生きと伝わる。
目次
1章 ライラックの花のもとで
2章 はじめての学校、とまどいの日々
3章 盲ろう児のための学校―サカリャンスキー先生との出会い
4章 研究者・教師としての活躍
5章 オリガを支えた人々
6章 オリガによる内観の記録
解説(盲ろうの概念と盲ろう者のコミュニケーション手段について;ウクライナとロシアの盲ろう教育の歴史的概観;オリガの詩から見えてくる彼女の生きざま)
資料
著者等紹介
広瀬信雄[ヒロセノブオ]
山梨大学教育人間科学部教授。同附属特別支援学校長(2009‐2012)
千明弘美[チギラヒロミ]
山梨大学大学院教育学研究科(修士課程)障害児教育専攻修了。公立小学校教諭を経て、山梨大学附属特別支援学校教諭
宮井清香[ミヤイサヤカ]
山梨大学大学院教育学研究科(修士課程)障害児教育専攻修了。現在東京学芸大学附属特別支援学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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