内容説明
日露戦争は20世紀最初の世界史的規範の戦争であり、ロシア革命を準備した。二葉亭四迷は語学知識人としてこの戦争と革命にかかわり、文士と国士の間を彷徨しつつ近代文学の先駆的役割を果たした。本書は、評論研究の権威が四迷の生涯を具体的に辿りながら、その時代性をなまなましく描いた意欲作
目次
序章 長谷川辰之助と1903年北京外交―視点の設定
第1章 生い立ちの記憶
第2章 語学知識人への道
第3章 『浮雲』とその前後
第4章 語学知識人の立場
第5章 戦雲の世界へ
第6章 二葉亭四迷の時代
終章 革命前夜の死