出版社内容情報
定子後宮で繰り広げられる知的競技のような応酬は、同時代の女房日記に見られるような集団の中で個絶する魂の呻きの代わりに、後宮女房ならではの公的な場での駆け引きの見事さがある。
「後宮文学」として読み直す『枕草子』の魅力。
目次
1 「五月の御精進のほど」の段をめぐって(山里逍遙;差別化としての「笑い」)
2 新しい女性美の創出(漢才の家風;差別化としての漢才;脱「女らしさ」の試み)
3 零落の風雅(劇場としての御曹司;華やかな負け戦;滅びの後)
著者等紹介
藤本宗利[フジモトムネトシ]
昭和33年3月11日群馬県に生まれる。昭和55年3月群馬大学教育学部卒業。昭和59年3月東京大学大学院修士課程修了。博士(文学)。現職は群馬大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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