内容説明
万葉集に収められた梅花の歌と、その宴の主催者・大伴旅人という人物を読み解くことで、新元号の典拠となった万葉集の世界、旅人の思想を理解し、また東アジアにおける元号の歴史を振り返ることで、改元の歴史的意義を明らかにする。「令和」をむかえた今、日本文化を、元号を改めて考えるための一書。
目次
1 「梅花の歌」の漢文序とその典拠(「梅花の歌」の漢文序を読む;張衡の「帰田の賦」を読む;王羲之の「蘭亭序」を読む)
2 「梅花の歌三十二首」を読む(「梅花の歌三十二首」の世界;第一グループの歌;第二グループの歌;第三グループの歌;第四グループの歌;梅花の宴の余韻)
3 なぜ、「梅花」だったのか?(梅の花を愛でる歴史;大宰府の「梅花落」)
4 旅人と大宰府の文学(旅人と憶良;酒を讃める歌;愛は限り無く)
5 元号と東アジア文化
著者等紹介
辰巳正明[タツミマサアキ]
1945年1月北海道富良野市に生まれる。現職:國學院大學名誉教授。2018年度日本学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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