内容説明
中世の能や御伽草子が編み出した武家騒動のストーリーは、戦国の乱世を経た近世に、御家騒動物として確立する。演劇や物語に展開し、人々の注目を集めた主導権争いや相続問題。うずまく裏切りや忠誠心。いつの世にも通じる人間たちの営みを「御家騒動の物語」へと仕立てた、そのドラマツルギーを中世にたどる。
目次
はじめに 御家騒動とその物語
1 中世の御家騒動(能の世界から;御伽草子から;御家騒動物の流行)
2 近世の御家騒動物(中世からの伝統;近世における新たな展開)
むすび 御家騒動物とは
著者等紹介
石黒吉次郎[イシグロキチジロウ]
1947年1月6日山形県南陽市に生まれる。1970年5月東京大学文学部国文学科卒業。1973年3月東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。専攻(学位):日本中世文学(文学修士)。現職:専修大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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