内容説明
天皇制を支えてきたのは女性の霊力である―日本人の宗教観に根づく女性霊力とその価値観が、どのように継承・変質したかを探り、日本人とは何か、また日本における女帝のゆくえにせまる。
目次
天皇の後宮になぜ宦官がいなかったのか(宦官を拒絶した日本の後宮;中国史に活躍する宦官;去勢は牧畜民の習俗;天皇を守護する日本の後宮;家の裏の神々)
女性霊力の信仰―オナリ神・ヒメヒコ制(沖縄のオナリ神;日本古代のヒメとヒコの関係;中国南部に今も存在する女性霊力信仰)
天皇の即位式大嘗祭(大嘗祭とは何か;中心に女性霊力、周辺に男性俗権力;中国南部の稲作民;トン族の稲の信仰;トン族の神嘗祭)
祭りにおける男女の役割分担―伊勢の斎宮と宮中祭祀を例に(祭りから排除された女性;女性が祭祀の主役となった伊勢の斎宮;宮中三殿の祭祀に見る浄と不浄;祭りにおける男女の役割分担の由来)
日本の女帝―古代巫女王はどこへ向ったのか(女帝論争の展開;巫女王批判論について考える;卑弥呼・神功皇后―聖性優位の時代の女王;中国と朝鮮の女帝;日本の女帝の行方)
著者等紹介
諏訪春雄[スワハルオ]
1934年3月30日新潟市に生まれる。1956年3月新潟大学人文学部国文学科卒業。1961年3月東京大学大学院博士課程満期退学。専攻・学位:文化人類学、文学博士。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 強さのおはなし




