膠原病・リウマチを科学する―初学者から専門医まで

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  • サイズ A5判/ページ数 81p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787813084
  • NDC分類 493.1
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 自己免疫疾患発症機序・免疫システム破綻の実態をポストゲノムのトランスレーションリサーチの方法で臨床に役立つよう平易に解説    

《目次》
I 免疫システム
 A.主役の細胞とは?
  1.B細胞
   a.免疫グロブリン
    構造/抗原認識/多様性の獲得
   b.B細胞の分化
   c.B細胞の活性化機構
  2.T細胞
   a.T細胞レセプター
    構造/抗原認識/多様性の獲得/選択/T細胞の機能分類
   b.主要組織適合抗原複合体
    MHC class I 分子/MHC class II 分子/
    MHC(HLA)によるT細胞への抗原提示機構
  3.NK細胞
   a.NK細胞の特徴
    構造/機能/抗原認識
  4.NKT細胞
   a.ユニークなNKT細胞の特徴
    構造/抗原認識/機能/自己免疫応答の制御/
    第二のNKT細胞
 B.免疫システムとは?
  1.自然免疫
  2.獲得免疫
II 自己免疫応答はなぜ起きるのか?
 A.分子相同性―自己抗原との交差反応性
 B.アポトーシスの異常
 C.HLA分子のシェアードエピトープ
 D.疾患感受性遺伝子
  1.PADI4
  2.SLC22A4
  3.RUNX1
  4.FCRL3
 E.T細胞抑制シグナルの異常
  1.CTLA-4
  2.PD-1
  3.BTLA (B and T lymphocyte attenuator)
 F.サイトカイン制御分子の異常
  1.TTP(tristetraprolin)
  2.TIA-1
 G.自己寛容の破綻
  1.中枢性トレランスの破綻
  2.末・性トレランスの破綻
   a.アナジー誘導の破綻
   b.調節性T細胞
 H.レセプターエディティングの異常
 I.新しいエピトープ・バリアントの存在
III 自己免疫疾患発症の分子機構―自己免疫疾患の発症機序とは?
 A.関節リウマチ
  1.T細胞
   a.T細胞抗原受容体とT細胞エピトープ
    ヒト熱ショック蛋白/type II コラーゲン
  2.NKT細胞
  3.B細胞
  4.滑膜細胞
  5.破骨細胞
 B.全身性エリテマトーデス
  1.疾患感受性遺伝子
  2.多彩な自己抗体産生
  3.T細胞異常
  4.ループス腎炎
 C.抗リン脂質抗体症候群
  1.抗カルジオリピン抗体
  2.血栓症
 D.シェーグレン症候群
  1.臓器浸潤T細胞
   a.SS口唇唾液腺内浸潤T細胞のTCR
   b.涙腺内浸潤T細胞のTCR
   c.SS腎間質内浸潤T細胞のTCR解析
  2.T細胞エピトープ
   a.Ro/SS-A52 kD蛋白
   b.TCRBV6S7,HSP10/60
   c.αアミラーゼ
   d.ムスカリン作動性アセチルコリン受容体
   e.マウスモデルから明らかになったαフォドリン
  3.アナログペプチド
   a.αアミラーゼ
   b.ムスカリン作動性アセチルコリン受容体
  4.SSの抗原特異的制御
 E.多発筋炎・皮膚筋炎
  1.筋組織浸潤T細胞
  2.気管支洗浄液中T細胞
 F.全身性硬化症(強皮症)
  1.TGFβ
  2.マイクロキメリズム
  3.自己抗体と臨床症状
 G.混合性結合組織病
  1.抗RNP抗体
 H.血管炎症候群
  1.MPO-ANCAとPR3-ANCA
  2.ANCAによる血管炎の発症機序
   a.好中球の細胞質内の蛋白移動とANCA結合
    ANCA-抗原複合体と好中球の活性化/
    MPO,PR3の血管内皮細胞への結合/内皮細胞の障害
 I.ベーチェット病

内容説明

自己免疫疾患はいまだ原因がはっきりせず、難病ゆえに厚生労働省の特定疾患となっている疾患が多い。本書では、1~3の三部構成をとった。1では、正常の免疫システムを概説する。2では、なぜ自己免疫疾患が発症するのか?免疫システムの異常の分子機構について概説する。3では、膠原病・リウマチに焦点を当てて、その発症機序について考察する。読者対象が初学者から専門医までということで、できるだけわかりやすい表現に努めたが、一部は極めてハイレベルな内容となっているため、別枠を設けて可能な限り用語解説などを挿入し、理解の助けとなるよう配慮した。

目次

1 免疫システム(主役の細胞とは?;免疫システムとは?)
2 自己免疫応答はなぜ起きるのか?(分子相同性―自己抗原との交差反応性;アポトーシスの異常;HLA分子のシェアードエピトープ ほか)
3 自己免疫疾患発症の分子機構―自己免疫疾患の発症機序とは?(関節リウマチ;全身性エリテマトーデス;抗リン脂質抗体症侯群 ほか)

著者等紹介

住田孝之[スミダタカユキ]
1979年千葉大学医学部卒業。千葉大学第二内科研修医を経て、1982年千葉大学大学院医学研究科(免疫学、谷口克教授)に進学。1985年から日本学術振興会特別研究員(一期生)。1986年医学博士を取得。1987年から2年間、西ドイツケルン大学遺伝学研究所(Rajewsky教授)に留学。1989年から千葉大学第二内科に在職。1992年から千葉大学第二内科助手。1995年に聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター講師、助教授。1998年4月から筑波大学臨床医学系内科教授。2004年4月から筑波大学大学院人間総合科学研究科先端応用医学専攻臨床免疫学教授。主要研究領域は、自己免疫疾患の病因解明と特異的制御法の開発。賞等は、日本内科学会奨励賞(1994年)、日本リウマチ学会賞(1996年)を受賞。2002年から現在まで、厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服事業「新たな診断・治療法開発のための免疫学的手法の開発に関する研究」班主任研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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