脱専門化医療

脱専門化医療

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  • サイズ B5判/ページ数 340p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784787811936
  • NDC分類 490
  • Cコード C3047

内容説明

脱専門家医療とは専門化された教育しか受けられず、専門診療しかできない医師になることを脱するための医療論である。本書では、総合医に必要な3つのキーワード―Primary Care Medicine、EBMの実践、家庭医学・医療人類学―を展開。

目次

第1章 Primary Care Medicine(個々の患者へのアプローチ;家族へのアプローチ;地域へのアプローチ)
第2章 Evidence‐Based Medicine(科学的なプロセス;治療閾値―medical decision making;診断;治療;予後・副作用;予防;メタ分析)
第3章 Narrative‐Based Medicine(医療人類学;医療社会学;医療倫理)
第4章 患者中心の医療(Patient‐Centered Medicine)(今なぜ患者中心の医療なのか?;疾患と病いの両方の体験を探る;人間全体を理解する;共通の理解基盤を探る;予防と健康増進を取り入れる;患者医師関係の強化;現実主義=実行可能性)

著者等紹介

山本和利[ヤマモトワリ]
1978年自治医科大学卒業、研修後、静岡県内の地域医療に7年間従事。1987年自治医科大学地域医療学教室助手。いくつかの総合病院内科医長を経て、1991年自治医科大学総合医学第一講座講師。1994年京都大学医学部総合診療部講師。カナダMcMaster大学のHow to teach evidence‐based medicine courseに2度参加し、EBMの教育法について学ぶ。1999年札幌医科大学地域医療総合医学講座教授。糖尿病、臨床疫学・決断科学が専門。日本内科学会認定専門医、日本糖尿病学会研修指導医、プライマリ・ケア研修指導医

川畑秀伸[カワバタヒデノブ]
1989年産業医科大学医学部卒。1989~97年京都大学内科、舞鶴市民病院、京都工場保健会にて研修。1997~99年京都大学呼吸器内科医員。1999年ハワイ大学で内科研修、その後舞鶴市民病院内科医長。2000年札幌医科大学地域医療総合医学講座助手。一般内科、呼吸器内科、産業医学が専門。ECFMG certification取得、日本医師会認定産業医、日本体育協会公認スポーツドクター、労働衛生コンサルタントなどの資格をもつ

宮田靖志[ミヤタヤスシ]
1988年自治医科大学卒業。1988年愛媛県立中央病院研修医。1990年明浜町国保狩江診療所所長。1993年町立宇和病院内科医員。1995年自治医料大学附属大宮医療センター総合医学1。1996年広見町国保三島診療所所長。2000年札幌医科大学地域医療総合医学講座助手。認定内科専門医、呼吸器学会専門医、気管支学会気管支鏡認定医、消化器内視鏡学会認定医、老年病学会専門医、介護支援専門員

木村真司[キムラシンジ]
1989年札幌医科大学卒業、横須賀米海軍病院インターン。1990年茅ケ崎・大和徳洲会病院研修医。1991年米国インディアナ州テレホート市ユニオン病院で家庭医療学研修医。1993年米国ミネソタ州ミネアポリス市ミネソタ大学病院で老人医学研修医。1996年茅ケ崎徳洲会総合病院内科。2000年札幌医科大学地域医療総合医学講座助手。認定家庭医(米国)、認定老人科医(米国)、日本プライマリーケア学会指導医
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

《内容》 総合医に必要な3つのキーワード -Primary Care Medicine,EBMの実践,家庭医学・医療人類学-を展開.Generalistを目指す医師・学生必読!    

《目次》
第1章 Primary Care Medicine
 1 個々の患者へのアプローチ
  A 症候論
   1.疲労感(だるい)
   2.体重減少
   3.体重増加
   4.発熱
   5.リンパ節腫脹
   6.頭痛
   7.高血圧
   8.上気道炎・急性気管支炎・持続する咳
   9.中耳炎
   10.胸痛
   11.COPD(慢性閉塞性肺疾患)
   12.消化性潰瘍
   13.尿路感染症
   14.背部痛
   15.関節炎
   16.糖尿病
   17.不安
   18.うつ病
  B 医療面接
   1.医療面接の意義と効果
   2.感情に対応するための技術
   3.患者医師関係のモデル
   4.導入
   5.主訴の把握
   6.感情面への対応
   7.患者自身の解釈モデルを知る
   8.不足部分を直接的質問法で補う
   9.既往歴,家族歴,社会歴(患者背景),システム・レビューを聞く
   10.まとめと診察への導入
   11.患者教育と治療への動機づけ
  C 病歴.と身体診察,検査
   1.患者I.D.(氏名,年齢,性別,職業)
   2.主訴
   3.現病歴
   4.既往歴
   5.家族歴
   6.患者背景(personal profile)
   7.系統的症状把握(review of systems/system review)
   8.問診の最後
   9.身体診察
   10.検査
  D 問題解決
   1.問題点の整理(problem distillation and classification)
   2.アセスメント(initial assessment)
   3.鑑別診断(differential diagnosis)
   4.計画(initial plan)
 2 家族へのアプローチ
  A 家族システム論
  B 家族ライフ・サイクル
  C 医療家系図
 3 地域へのアプローチ
  A 地域医療
  B 地域保健
   1.ヘルス・プロモーション
   2.健康学習と行動変容
   3.地域づくり型保健活動とプレシード・プロシード(PRECEDE-PROCEED)モデル
  C 地域福祉
第2章 Evidence-Based Medicine
 1 科学的なプロセス
  A 問題解決のプロセス
  B 診断仮説の形成
  C 病巣診断
  D 検査結果の解釈
  E 確定診断に向けて
  F 治療
  G 新たな疾患の類推
  H 臨床問題解決時に直面する事項
 2 治療閾値―medical decision making
  A 素朴な疑問
  B 決断分岐図
  C 効用値
  D 検査を用いないときの決断分岐図
  E 治療閾値の式
  F 細菌性気管支炎の治療閾値
  G 感冒症状へのこれまでの対応
  H evidence-based medicine
 3 診断
  A 診断の手順
  B 感度と特異度
  C Bayesの定理
  D 検査後確率
  E 二分法に潜む問題点
  F オッズと尤度比
 4 治療
  A EBMの基本
   1.疑問の抽出と質問の作成
   2.情報の収集
   3.批判的吟味
   4.患者への適用
  B 冠動脈疾患の二次予防
  C 冠動脈疾患の三次予防
 5 予後・副作用
  A 肥満の治療
  B 副作用に関する批判的吟味
   1.妥当性
   2.結果の重要性
   3.患者への適用
  C 文献の検討
  D ステロイド薬の副作用
  E 失神患者の予後
 6 予防
  A 禁煙の効果
  B 禁煙指導の差
  C 予防のレベル
  D 定期健康検査の方法
  E 簡便性・低経費・安全性
  F ラベリング
  G 偏り(バイアス)
   1.リードタイム・バイアス
   2.レングスタイム・バイアス
   3.コンプライアンス・バイアス
 7 メタ分析
  A メタ分析について
  B 急性期脳血管障害の治療
  C 批判的吟味
  D メタ分析の問題点
  E メタ分析と大規模RCT
  F メタ分析に潜むバイアスの検出法
第3章 Narrative-Based Medicine
 1 医療人類学
  A 疾患(disease)と病い(illness)
  B 病いの行動
  C 身体化障害
  D 詐病
  E 病気(sickness)
  F 医療化
  G 病いの意味
  H 分化と病気観
  I 患者の解釈モデル
  J 共感的な姿勢
  K 生物医学モデルのアプローチ
 2 医療社会学
  A 現代医療批判
  B 健康と病気の社会学
  C 患者の物語
  D 患者・医師関係
   1.生物医学モデルの特徴
   2.総合医のあるべき態度
   3.医師の態度
   4.転移と逆転移
   5.コンプライアンス
  E 社会学からみた慢性疼痛
   1.疼痛の分類
   2.痛みと行動(行動医学的視点)
   3.医学的に説明のつかない障害
 3 医療倫理
  A 倫理問題へのアプローチ
  B インフォームド・コンセント(informed consent)
  C 秘密保持
  D 患者のための嘘
  E 約束の遵守
  F 無益な介入
  G 判断能力
  H 判断能力を備えている患者からの治療拒否
  I 事前指示(advance directives)
  J 代理判断
  K 医師が気のすすまない治療法に対する患者からの強い主張
  L 患者が気乗りしない生命延長治療法への医師のこだわり
  M Do-Not-Resuscitate Orders(DNR)
  N 自殺幇助と安楽死
  O 植物状態
  P 医療者側の治療拒否
  Q 不適格な同僚医師
  R 患者から医師への贈り物
  S 患者との性的関係
  T 製薬会社からの贈答
  U 医療過誤の開示
  V 医学生が直面する倫理問題
  W 臓器移植・脳死判定
  X 遺伝子診断
第4章 患者中心の医療(Patient-Centered Medicine)
 1 今なぜ患者中心の医療なのか?
 2 疾患と病いの両方の体験を探る
  A 疾患と病いの違い
  B 病いのステージ
  C 病い体験の4つの軸
 3 人間全体を理解する
  A その人個人の発達段階
  B 家族のライフ・サイクル
  C 背景とシステム
  D 文化
 4 共通の理解基盤を探る
  A 問題を定義する
  B ゴールを決める
  C 患者と医師の役割を決める
 5 予防と健康増進を取り入れる
  A 健康増進と疾患予防の基礎
  B 健康増進と疾患予防における患者中心のケアの必要性
 6 患者医師関係の強化
  A 治療関係の態度
  B 患者医師関係における力関係
  C ケア
  D 癒し
  E 自己の気づき
  F 転移と逆転移
 7 現実主義=実行可能性
  A 時間とタイミング
  B 資源にアクセスしチームを形成する
  C 管理能力
索引