感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷほは
2
シカゴ学派にしては図式的すぎる、アメリカ俗語満載人物類型論。アドルノ、フロム、リースマンらのパーソナリティ研究の延長で、規範超越(ヒーロー)、規範害悪(ヴィラン)、規範未満(フール)という3類型が現代アメリカ論(原著1962年)として語られていく。この人がワンパンマンやヒロアカをどう読むのかの想像も楽しいが、英雄の価値下落というテーマ設定自体が黄金の50年代を終え、ビート族を始めとする若者の叛乱にオタついている状況下の産物だろう。とはいえクーフーリンやシナトラが並列に語られるのでFGOみもないではない。2019/03/17