宮本常一と土佐源氏の真実

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宮本常一と土佐源氏の真実

  • 井出 幸男【著】
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  • サイズ B6判/ページ数 344p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784787763310
  • NDC分類 384.7
  • Cコード C1039

内容説明

民俗学者宮本常一の、土佐に生きた博労の男の生と性の遍歴を描いた名品『土佐源氏』(岩波文庫『忘れられた日本人』所収)には、隠された原作が存在していた。秘密の地下出版物として、著者不詳のまま世に出た『土佐乞食のいろざんげ』である。土俗の性文学の傑作ともいうべきこの原作と、学的な装いをととのえて我々の前にある民俗誌の名作『土佐源氏』の間には、宮本の“文学への夢”と民俗にかかわる、どのような心の真実と闇が秘められていたのであろうか。

目次

第1章 『土佐源氏』の成立(『土佐源氏』の位置―従来の評価、疑問と私見;『土佐源氏』成立の経緯;『土佐源氏のいろざんげ』の出所と本文の比較;原作『土佐源氏』(『土佐源氏のいろざんげ』)の意味)
第2章 『土佐源氏』の欠落―強盗亀・池田亀五郎の語るもの(山人の血;野性と異常;「悪等(悪党)ノ道」―『鳥悲録』を読む)
第3章 『土佐源氏』の実像―学ぶべきは何か(再考『土佐源氏』は「文学」であること;『土佐源氏』における体験と研究の反映、重なり;「文学」(『土佐源氏』)へと向かう素地の形成
原作『土佐源氏』の執筆―『魔の宴』と『おあん物語』の意味)
資料編1 『土佐乞食のいろざんげ』
資料編2 下元サカエ媼 聞書

著者等紹介

井出幸男[イデユキオ]
昭和20年(1945)8月、長野県生まれ。博士(文学)、日本歌謡史、民俗歌謡研究。現在、高知大学名誉教授。高知県文化財保護審議会委員。高知県文化財専門委員。高知県立歴史民俗資料館資料調査員。昭和43年(1968)3月金沢大学法文学部法学科卒業。信濃毎日新聞社入社。編集局記者。(諏訪支社を経て長野本社務。昭和48年1月まで)。昭和50年(1975)3月早稲田大学第二文学部(日本文学専攻)卒業。以降、攻玉社学園・麻布学園非常勤講師、早稲田大学副手、横浜市立大学文理学部兼任講師、歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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きいち

31
『忘れられた日本人』で屈指の人気を誇る「土佐源氏」だが、巻末に付された艶本収録バージョン「土佐乞食の色ざんげ」を改めて読み比べてみると、確かにこちらのほうが数段いい。見つけた著者が三度にわたって論文にしようとした熱意もよく伝わってくる。◇実は乞食ではなかったと言われても、話者本人に迷惑がかからぬよう設定変更しただけでは?というどなたかの説明に納得していた私は、そこを追求する著者の熱意はわからなかった。だが読後、このズレは宮本の文学との距離感を理解する上でヒントになると感じた。結局なだらかに連続してるんだ。2019/03/21

勝浩1958

11
宮本常一氏の代表作である『忘れられた日本人』の中に収められている『土佐源氏』に描かれた乞食の老人は、宮本氏の心の中で創りだされた人物像という側面が大きく、『土佐源氏』は民俗誌であるというより”文学”であると結論付けている。 確かに学的資料としては取材対象の実態と離れ、正確性を欠くのであろうが、『土佐源氏』は全くの空想だけでは生まれるはずもなく、やはりその地方の人々の生業や慣習や風俗が反映されているのだろうから、一般読者としてはその時代の人々の生活の雰囲気が味わえただけで満足できるのではないだろうか。2016/07/31

アメヲトコ

8
『忘れられた日本人』に収録され、宮本常一の最高の仕事と評される「土佐源氏」。土佐檮原の老人からの聞き取りによって成ったというこの話にはしかし「原作」があり、「土佐源氏」に至るまでの間に、ある本質的な要素が削除され、また別の要素が付加されていたといいます。宮本は本来何を描こうとし、その後なぜそれを変えたのか。聞き取りの資料性、あるいは学問と文学の境界など、投げかけられる問題は大きいです。なお『忘れられた日本人』は必ず先に読んでおくこと。2017/04/26

マウンテンゴリラ

4
宮本常一と土佐源氏、民俗学における異色の巨人とその代表作といった関係で学問的には門外漢の私のような一般読者にも、民俗学の魅力を知らしめ、庶民レベルでの過去の日本人への創造力を掻き立てるのに多大なる貢献をした人物とその代表作。聞き書きという資料としての真実性を問題にした著作という一面はあるが、読み進むうちに、その謎の解明にこだわる著者の真意が、ただ資料としての信憑性などというレベルではなく、民俗学とは、文学とは、人間とは、といった深みにまで踏み込んだ秀作であるとの印象を持った。→(2)2016/07/26

カネコ

4
2016/06/28

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