出版社内容情報
〈自然とは何か、その中で生きる人間とは何か〉
自然と人為の境界は融解し、自然は単に保護される対象ではなくなっている。
人間の生存を支える環境の維持が危惧されるほどに地球規模の環境問題が深刻化するなかで、畳み込まれて見えなくなった人と自然の関わりの襞を明らかにし、関係をいかに結び直していくのかを考える。
〈私たちはこれから、いかなる自然と生きようとするのか。
人間による自然の破壊・収奪が問題視され、別の側面を見れば人間による自然の管理不足が課題となっている。それでは、「人と自然のあいだ」について、どう考えればよいのだろうか。
私たちが「自然」と認識している景観のほとんどは、人が手を加えてきたことによって成立したものであり、人間と自然の共作といってよい。
守るべきと考える自然もまた人間が意図的に選択したものであることを自覚しつつ、自然を守り、自然をつくっていく。
二項対立的概念には収まりきらない、数多の人と自然の関わりの襞が生まれていくことを、私たちは目の当たりにするだろう。--編者〉
【執筆者】富田涼都/岩井雪乃/大倉季久/金子祥之/閻美芳/松宮 朝/西廣 淳/平野悠一郎/大元鈴子/大塚善樹/池田寛二/寺内大左
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