出版社内容情報
石室を埋めつくす赤・黒・緑・黄の三角文、騎馬や船の図文、天空の星のようにちりばめられた珠文、得体の知れない怪獣のような図文、謎の直弧文や双脚輪状文、蕨手文……。装飾古墳の不思議な図文は人の目を惹きつけ、古代のロマンをかき立てます。それらの写真を大きく掲載した本もたくさん刊行されています。
しかし、古墳の装飾がどの地域で、どんな図文からはじまり、どのように変化・波及し、終息していったのか、そもそも何のために装飾をしたのか、その歴史は案外知られていないように思います。
本書は、考古学研究でわかってきた装飾古墳の歴史をわかりやすく解説しようとするものです。目を引く図文だけでなく、それが描かれた古墳の写真や石室の図版、さらに分布図などをたくさん収録しました。
装飾古墳に表現されたさまざまな図文は、たんなる墓室内の飾りではありません。古墳時代の人びとの死者への想いが表現されたものです。九州の数多くの装飾古墳をとおして、その想いに触れる旅に出てみませんか。
内容説明
鮮やかな色彩、不思議なデザイン!何のために、何を表現しているのか?装飾古墳の出現と展開をカラー写真・図版でたどる。
目次
ようこそ装飾古墳の世界へ(装飾古墳とは;どこに・どのくらいあるのか ほか)
先1期の装飾古墳(最初に出現した装飾古墳;直弧文・円文の意味するもの ほか)
第1期の装飾古墳(装飾古墳の出現;直弧文・具象文の出現 ほか)
第2期の装飾古墳(六世紀前葉の大転換;王塚古墳―玄室前面壁画の語り ほか)
第3期の装飾古墳(鯨・イルカ猟を描いた線刻画;鬼面文を描いた線刻画 ほか)
著者等紹介
柳沢一男[ヤナギサワカズオ]
1947年群馬県生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。宮崎大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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A.Sakurai
kaz
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