内容説明
草加松原団地をフィールドに、団地のなかで今まさに起こっていることを、日本社会が直面している課題と捉える。
目次
序章 団地への視角
第1章 団地へのまなざし―描かれた羨望、忌避、偏愛
第2章 ローカルな記憶の記録
第3章 団地のローカル・ネットワーク
第4章 松原団地の相互扶助的な関係
終章 団地をめぐる現代の問題―ネットワークから考える
著者等紹介
岡村圭子[オカムラケイコ]
1974年、東京生まれ。中央大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(社会情報学)。獨協大学国際教養学部教授。専門、社会学(異文化間コミュニケーション)、社会情報学(ローカル・メディア)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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jackbdc
5
社会学教授である著者が、職場に隣接する松原団地の歴史や活動の取材記録を元に団地をはじめとする都市生活におけるローカル・ネットワークの意義を論じた書籍。最も印象に残った点は、あとがきに記された著者自身の幼少時の原体験。祖父母が下町で甘味処を経営しており、そこが多様な住人の居場所となっていたという。松原団地でもNPO活動で居場所が運営されており、集いや雑談の場所として一定の役目を果たしている様子が記されている。山間地の集落とは異なる適度に疎な距離間を確保しつつ、気軽に集える場が都市にも求められるのだろう。2021/07/04
そ吉
0
筆者が様々な梗概にて発表した論文を纏め、書籍として再構成したものである。 したがって全体的に統一感がない。 サブタイトルの「ローカルネットワークの構築に向けて」は第四章でそれらしくなるがそこ迄は単なる松原団地の記録といった感がある。 1番興味深く読めたのは野ばら会の山本さんの半生だった。★☆☆☆☆2021/05/04
カタナシ
0
団地について様々な角度から研究をした本。建物に関して言えば今のタワーマンションがそれに当たり、また団地で現在見られる問題について言えば日本社会全体で起きている問題であると考えられる。家でも職場でもない第三の場所の重要性についても考えさせられた。住み良い町とはどういうものかについて考えるいいきっかけとなった。2020/11/04
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