内容説明
卑弥呼が登場して邪馬台国に都をおいた2~3世紀、九州から東北中部の国々は?近畿と東海は敵対か連合か、関東は狗奴国か、邪馬台国周辺の王国群から卑弥呼の時代を考える。
目次
1 邪馬台国時代の王国群(倭人は文字を使っていた;三、四世紀の祭殿―家屋文鏡の世界;近畿勢力はどうやって大陸や半島と交易したのか ほか)
2 纒向王宮への道のり(纒向遺跡は邪馬台国の候補地となるか;纒向王宮への道のり;纒向王宮と箸中山古墳 ほか)
3 邪馬台国論(古代に見え隠れする邪馬台国;卑弥呼を「共立」した国々;卑弥呼と男弟―三世紀のヒメ・ヒコ体制 ほか)
著者等紹介
石野博信[イシノヒロノブ]
1933年、宮城県生まれ。関西学院大学文学部史学科卒業、関西大学大学院修了。兵庫県教育委員会、奈良県立橿原考古学研究所副所長を経て同研究所顧問、奈良県桜井市纒向学研究センター顧問、兵庫県立考古博物館名誉館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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inaryoXD11
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ゴリゴリの邪馬台国九州派のぼくが読んでも面白かった。 とくに、ヒメ・ヒコ体制を、古墳や遺跡から語るところは初めて触れた切り口だったこともあり、新鮮だった。著者の長年の考古学での経験や知識から、いろんなら切り口で邪馬台国時代の日本の有り様を想像しており、結局、邪馬台国はここだ!との説は出てこないが、それで良いと思った。もちろん大和に偏重しているが、ちゃんと同時代の他地域の出土物どの比較をしており、重要だとおもられる古墳の説明はとてもわかりやすい。倭人条の地理的記述にはまったく触れていないのはご愛嬌で!?2022/08/09