出版社内容情報
蘇我氏とはなに者か。5?7世紀の激動する東アジア情勢のなで、蘇我氏はどのように権力をつかみ、歴史上どのような役割を果たしたのか。考古学と文献資料からその出自を探る。蘇我四代(稲目、馬子、蝦夷、入鹿)の興隆と滅亡をめぐり、飛鳥をつくりあげた蘇我氏にせまる。
序章 乙巳の変
1 章 5世紀の倭国
2 章 渡来人の原郷 蘇我氏の出自を探る
3 章 蘇我氏の登場
4 章 蘇我氏がつくった飛鳥 蘇我氏四代の居宅と墳墓
終章 その後の飛鳥 「日本国」の誕生
坂 靖[バン ヤスシ]
著・文・その他
内容説明
飛鳥に大王を招き入れたのが蘇我氏である。蘇我氏が渡来人のリーダーとなり、先進的、開明的な思想をバックボーンにもちながら、飛鳥の地を大規模開発し、そこに大王を招き入れた…蘇我氏はまさに飛鳥とともにあった。五~七世紀の東アジアと蘇我氏の興亡。
目次
序章 乙巳の変『日本書紀』の虚実と考古学
1章 5世紀の倭国
2章 渡来人の原郷 蘇我氏の出自を探る
3章 蘇我氏の登場
4章 蘇我氏がつくった飛鳥 蘇我氏四代の居宅と墳墓
終章 その後の飛鳥「日本国」の誕生
著者等紹介
坂靖[バンヤスシ]
1961年生まれ。同志社大学大学院文学研究科修了、博士(文化史学)。奈良県立橿原考古学研究所附属博物館学芸課長を経て、2018年より奈良県教育委員会文化財保存課課長補佐(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
13
文献だけから蘇我氏渡来人説をありえねー、とか言ってる人もいる。しかし、考古学的が明らかにしている当時の活発な人の行き来と、彼我の文化勾配を考えれば(たんなる技術移民でない)蘇我氏クラスの氏族が半島出身である可能性は十二分にある。2020/11/17
どら猫さとっち
5
蘇我氏のルーツは、どこにあるのか。そしてその当時の日本は?古墳時代から飛鳥時代へ。日本はどのように変わったかが興味深い一冊。中国や朝鮮との関わり、日本国の誕生から神話から天皇へが、こと細やかに綴っていて、読んでいて面白い。専門書に近いので、とっつきにくさはあるが、古代史に興味がある人は是非読んで欲しい。2021/11/22
NyanNyanShinji
0
考古学の視点から古代倭国の成り立ちをほどいてゆく。著者のフィールドは日本全国にとどまらず、朝鮮半島にまでをカバーしており、墳墓・副葬物の共通性を通して半島と倭国で互いに及ぼした影響を通して蘇我氏のルーツとそして蘇我氏が渡来人とともに作り上げ,大王家を迎えた飛鳥についてせまる。スリリングな一冊であった。2023/04/04
ナオ
0
蘇我氏の出自を渡来人とする新説。蘇我氏の出現までが少し長いか?2021/05/10
ルヴナン
0
労力には感心するが、労作とは呼べない。所々に意味の掴み難い文章があり、構成の拙さもあって読み辛い。編集仕事して。2018/10/14