目次
和泉黄金塚古墳(黄金塚古墳;和泉黄金塚古墳についての補遺;和泉黄金塚東槨の後頭部の帯状玉飾り)
銅鏡―遺跡からの視点(日本の遺跡と銅鏡―遺構での共存関係を中心に;考古学からみた三世紀研究とその課題;三角縁神獣鏡をめぐる問題;どうして鏡の銘文が消されるのか;斯麻王大墓と四枚の銅鏡;踏み返し鏡を何故作ったか;陳と張という鏡作りの工人;黒塚古墳と三四面の銅鏡;出土位置からの三角縁盤龍鏡の検討;奈良県桜井市外山茶臼山古墳の鏡片)
古代の女性を考える視点(古代の女性を考える視点;古墳にみる女性の社会的地位;黄金塚古墳と女性の被葬者;五世紀後半の渡来系女性の墓)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遊動する旧石器人
1
2015年12月第1刷。森さんの考古学人生のはじまりとも言える和泉黄金塚古墳の発掘成果を基軸とした、和泉黄金塚古墳・銅鏡・古代の女性にまつわる3題目の著作集。和泉黄金塚古墳中央槨棺外から出土した景初三年銘画文帯神獣鏡に関連する銅鏡の副葬され方に着目した森さん。それが三角縁神獣鏡葬具説へとつながる。また和泉黄金塚古墳の被葬者の性別に着目し、中央槨の被葬者が女性であることから、女性を被葬者とした古墳について考察する。女性を被葬者とした古墳あるいは複数体埋葬における女性の研究については、最近も研究がある。2016/06/12