内容説明
一〇二三年に山田寺を訪れた藤原道長は、その堂内の様子を「奇偉荘厳(きいしょうごん)」と表現して息をのんだ。それからおよそ九六〇年、倒壊したままの回廊に発掘調査員は息をのんだ。“奇跡の寺”山田寺の姿を考古学や建築史学の研究成果が明らかにする。
目次
第1章 奇偉荘厳の寺(藤原道長の来訪;石川麻呂、非業の死;山田寺仏頭のゆくえ;よみがえる往事の姿)
第2章 奇偉荘厳の伽藍(創建伽藍と完成伽藍;金堂;塔;中門と回廊;回廊内の荘厳;南門と大垣;宝蔵;講堂)
第3章 奇偉荘厳の建築部材(姿をあらわした回廊;回廊の建築とその技法;法隆寺西院回廊との比較;回廊いがいの建築部材)
第4章 奇偉荘厳の出土遺物(出土した仏像たち;建築金具と荘厳具;屋根を飾る瓦;山田寺の活動を伝える遺物)
第5章 山田寺の今とこれから(遺跡の保護と公開;山田寺研究の展望)
著者等紹介
箱崎和久[ハコザキカズヒサ]
1970年福島県生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科計画建設学専攻修了。現在、独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所、都城発掘調査部遺構研究室長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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