内容説明
奈良時代まで存在していた上代音韻は、不思議なことに平安時代の初期には消滅してしまう。この日本語音韻史上、最大のミステリーを万葉仮名の漢字音を分析することにより明らかにし、宮古島方言こそ上代音韻の真の姿を伝えていることを証明する。
目次
1 万葉仮名の秘密と上代音韻消滅の理由(上代音韻発見の経緯;上代音韻にとり組む前に―中国原音と万葉仮名;通説の問題点;万葉仮名の新法則;異例となる漢字の分析―『説文解字』による上古音 ほか)
2 宮古島方言の秘密(琉球方言と「は行子音」の/p/;琉球方言の二類の「き」;宮古島方言と上代音韻の母音組織―エ列音・オ列音は存在しない;「し」「じ」および「せ」の甲乙二類の存在;「四つ仮名」混同の真相―第二の証拠 ほか)
著者等紹介
砂川恵伸[スナガワケイシン]
1947年沖縄宮古島に生まれる。1965年琉球政府立宮古高等学校卒業。1972年広島大学医学部卒業。1973年厚生連尾道総合病院勤務を経て、1981年より沖縄県立宮古病院勤務(外科)。2001年2月同院を副院長で退職。2001年2月より社会福祉法人・介護老人保健施設栄寿園勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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