内容説明
明治一七年の三月、東京大学の裏手、向ヶ岡弥生町で出土したひとつの壺から「弥生式土器」「弥生時代」という名前が誕生する。弥生式土器とは、それがつくられた弥生時代とは―その解明に打ち込んだ先人たちの道のりと、弥生町遺跡の実態をわかりやすく解説する。
目次
第1章 「弥生式土器」の発見(明治一七年弥生;わからなくなった出土地点;発見者たち)
第2章 弥生時代研究の幕明け(蒔田鎗次郎の活躍;弥生式土器という概念の成立;弥生式土器には石器が伴う;弥生文化の起源をさぐる;弥生式土器には金属器も伴う;弥生文化観の確立)
第3章 迷走する地点論争(忘れられた向ヶ岡貝塚;弥生町式土器の提唱;「弥生町」地名保存運動;すわっ、再発見か?)
第4章 地点から集落へ(地点論争への疑問;集落としての具体化)
第5章 弥生町遺跡の時代(弥生式土器から弥生土器へ;弥生町の壷をめぐる論争;南関東のなかの弥生町遺跡;弥生後期後半は社会の変革期;弥生町遺跡から学ぶ課題)
著者等紹介
石川日出志[イシカワヒデシ]
1954年、新潟県生まれ。明治大学大学院博士後期課程中退。現在、明治大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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