出版社内容情報
地球温暖化や輸入冷凍食品による食中毒事件が示しているように、食べもののグローバルな生産─消費は見直しを迫られている。環境への付加を考慮した環境経済学からさらに、その土地で作ったものをその土地で食し排泄物をその土地へ返す「地産地消の経済学」への転換を提唱する。
内容説明
「その土地で採れたものをその土地で食べる」食の原点であり、人類が永い間生きるために行ってきた営みから、21世紀の「環境と経済の学」を構想する。
目次
生命系の世界からみた環境と経済
1 生産地と消費地が直結する世界(今なぜ、地産地消か;地産地消の実践;市場経済志向からの脱出と「地産地消の経済学」)
2 環境と経済の世界(市場経済と環境と経済;生命系の世界とマルクスの環境思想;水と土と循環型社会)
3 自然と共に生きる世界(水田の水利用と土地利用;自然と土にふれる生活;ため池再発見)
再び、生命系の世界からみた環境と経済
著者等紹介
池本廣希[イケモトヒロキ]
兵庫大学経済情報学部教授。専門、環境経済学、農業経済学、食料経済。1947年、鳥取県倉吉市生まれ。九州大学大学院農政経済学科博士課程単位取得修了。千歯扱き発案者の末裔。大学院生の頃、保田茂先生に連れ立ってテントを担いで全国の有機農業の実践農家を訪問した。目下、兵庫大学ため池研究員を兼ね、ため池を中心とした地域問題、米問題、環境問題、食の安全・安心の問題等にかかわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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