内容説明
なごやかなウィークエンド・パーティの夜、突如として起こった密室殺人事件。名探偵たちはそれぞれ推理をつくして謎に挑戦する…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本木英朗
23
英国の黄金時代本格ミステリ作家のひとりである、レオ・ブルースのデビュー作である。俺は1999年・2006年に1回ずつ読んでいた。サーストン家で開かれたウィークエンド・パーティーの夜、突如として起こった密室殺人事件。扉には二重の施錠がなされ、窓から犯人が逃げ出す時間はなかった。早速、村の警官ビーフ巡査部長が捜査を開始するが、翌朝、ウィムジイ卿、ポアロ、ブラウン神父を彷彿とさせる名探偵たちが次々に登場して……という話だ。3回目であるがまったく分からなかったね。(→)2022/02/23
J・P・フリーマン
6
ミステリを小ばかにしている読者を小ばかにするようなメタなミステリ。殺人事件が起きた翌日、ピーター・ウィムジィ卿、ポアロ、ブラウン神父を明らかにイメージしている探偵たちが登場する。モデルとなった探偵たちの手法を用いて密室殺人の謎を解明しようとするが……。2017/12/08
kado
6
”『彼らは名探偵だが、僕は単なる傍観者にすぎないからだ』それでも僕は、彼らと同様に仮説を持っていればと、どんなに切望したことか”2013/11/18
チェス
5
じっくり楽しんで読みました。非常に面白かった! 図書館本。2018/11/09
UPMR
5
タイトルの通り三人もの名探偵が活躍する多重解決ミステリ。登場する名探偵は、それぞれピーター・ウィムジイ卿、ポアロ、ブラウン神父をモデルにしたもので、冒頭のミステリについての皮肉交じりの会話やその最終的な事件の決着の仕方など、メタミステリあるいは本格ミステリそのもののパロディとも受け取れる作品となっている。ぬけぬけとしたどんでん返しも含めて、どこか人を食ったようなところのあるユニークな傑作である。2016/10/04