出版社内容情報
特集では、第2回ライトノベル・フロントライン大賞を発表! 小特集では、ラノベを含めて多メディアで同時に展開するメディアミックスを読み解く視点をレクチャーする。現代のラノベの動向とメディアの実際を知る最良のテキストに仕上がった第3号、発進!
特集 第2回ライトノベル・フロントライン大賞はこれだ!
選考にあたって
大賞作品発表!
大賞受賞者・助供珠樹さんインタビュー 聞き手:山中智省
特別賞 大橋崇行/山中智省
第2回ライトノベル・フロントライン大賞最終選考会 タニグチリウイチ/森田季節/大橋崇行/山中智省
『白蝶記――どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか』/『ラン・オーバー』/『マンガの神様』/『いでおろーぐ!』/『黒崎麻由の瞳に映る美しい世界』/『あの夏、最後に見た打ち上げ花火は』
大賞候補作品ブックレビュー
『コートボニー教授の永続魔石』/『名探偵×不良×リア充×痴女×決闘者(ルビ:デュエリスト)――犯人は誰だ!?』/『魚里高校ダンジョン部!――藻女神様と行く迷宮甲子園』/『路地裏バトルプリンセス』/『0.000000001%(ルビ:せんおくぶんのいち)デレない白い猫』/『LOST――風のうたがきこえる』/『リーングラードの学び舎より』/『隠岐島千景の大いなる野望――高校生たちが銀行を作り、学校を買収するようです。』/『ウィッチハント・カーテンコール――超歴史的殺人事件』/『迷宮都市のアンティークショップ』/『姫の婿とり――始まりはさかしまに!』/『魔学の覇王と科法の銃姫』/『飽くなき欲の秘蹟(ルビ:サクラメント)』/『太極仙華伝――頭上注意!花嫁は木から落ちてくる』/『断罪官のデタラメな使い魔』/『バリアクラッカー――神の盾の光と影』/『異世界に転生したんだけど俺、天才って勘違いされてない?』/『無属性魔法の救世主(ルビ:メサイア)』/『姉(ルビ:かのじょ)と妹(ルビ:カノジョ)の下着事情。』/『最後の王妃』/『ガンズバースト・オンライン』/『俺より強いあの娘を殴りに行く』
小特集 メディアミックスの現在
総論
交じり合え、メディア――二〇一〇年代、メディアミックスの現在 飯倉義之
ライトノベル
多様化・複雑化していくライトノベルの/とメディアミックス 山中智省
1 新たなメディアミックスの模索へ
2 他/多メディアを横断する物語とキャラクターの現在
3 現実世界を巻き込む昨今のメディアミックス
ノベライズ
富野由悠季『機動戦士ガンダムF91』における語り手のキャラクター性――マンガ「機動戦士クロスボーン・ガンダム」との差異を通して 山田夏樹
1 極論に基づく大量破壊――その既視感
2 語り手の前景化――〈富野節〉という様式
3 小説とマンガ――キャラクター性のせめぎ合い
アニメーション
ライトノベルとアニメ――ライトノベルはどのようにアニメ化されてきたか? 小山昌宏
1 ライトノベルのアニメ化――その歴史的経緯
2 ライトノベルのアニメ化――始動期(一九九五年―)から安定期(二〇〇五年―)へ
3 ライトノベルのアニメ化――西尾維新『化物語』の場合
作家
作家から見たメディアミックス 覆面作家X
コンシューマーゲーム
ゲームとライトノベルの関係性――ヒロインの選択をめぐって 玉井建也
1 ライトノベルとメディアミックス
2 小説とゲームの間
3 ヒロインをめぐって
4 スマホゲームとの連動
音楽・声優
千石撫子はどこで歌うのか――『化物語』を例に考える、物語とキャラクターソングとの関係 広瀬正浩
1 『化物語』と『歌物語』
2 キャラクターソングとは
3 キャラクターの内面を「掘る」
4 「恋愛サーキュレーション」分析
5 千石撫子が歌う場所
パソコンゲーム
美少女ゲームとライトノベルの関係性とその歴史――『妖獣戦記』シリーズと広崎悠意の動向を中心に 吉田正高
1 D.O.ブランドの確立と広崎の功績
2 『妖獣戦記』シリーズと小説『妖獣世紀アウローラ』
3 ライトノベル『高機動幻想ガンパレード・マーチ』の執筆へ
〈ライトノベル雑誌〉研究序説 山中智省
1 〈ライトノベル雑誌〉の現在
2 専門レーベル・新人賞・雑誌の連携を視野に創刊された「ドラゴンマガジン」
3 内包された“メディアミックスのための戦略誌”という性格
4 〈ライトノベル雑誌〉研究の可能性と必要性
〈皇族萌え〉とモノガタリ――杉井光『花咲けるエリアルフォース』をめぐって 茂木謙之介
1 〈皇族萌え〉と〈天皇〉桜子
2 主権者(ルビ:さくらこ)と戦争
3 ソメイヨシノたちの〈モノガタリ〉
連載 ガーリーノベルの現在 (第3回)
「恋愛」が困難な時代のなかで 久米依子
連載 ライトノベル翻訳事情 (第3回)
ヤングアダルト小説市場でのライトノベル 太田 睦
連載 ラノベ史探訪 (第3回)
続・専門レーベルの誕生――角川ルビー文庫に引き継がれた〈ピンク帯〉 山中智省
連載 ライトノベル時評 (第3回)
ガジェット化する妖怪文化 大橋崇行
編集後記 大橋崇行
大橋 崇行[オオハシ タカユキ]
作家。東海学園大学教員。専攻は日本近代文学。小説に『レムリアの女神』(未知谷)、『大正月光綺譚 魔術少女あやね』(辰巳出版)など。
山中 智省[ヤマナカ トモミ]
目白大学教員。専攻は日本近代文学、サブカルチャー研究。著書に『ライトノベルよ、どこへいく』(青弓社)など。
感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
よっち