内容説明
忍法帖シリーズや明治伝奇ものなどで一世を風靡し、根強い人気をもつ山田風太郎。デビューした敗戦直後から一九六〇年代半ばまでの探偵小説時代の作品群を読み解いて、その魅力を掘り起こし、いまだ知られざる奇才・風太郎の源泉に迫る。
目次
序章 山田風太郎における反原発小説(原子力怪獣襲来;平和利用という幻想;往きて帰らぬ)
第1章 笛を吹く男―戦後探偵小説への挑戦(夜に逃れて;夜よ滅び失せろ;母を恋する記;蜃気楼に魅せられて;風太郎探偵小説への到達;厨子家の悪疫)
第2章 指揮棒をふるう男―戦後探偵小説からの撤退(『悪霊の群』共作事件;魔界転生への助走;夜は魂よりも暗く;太陽黒点を求めて;山田風太郎は戦後文学か)
第3章 戦後探偵小説論―山田風太郎以外(周縁の内から;周縁の外から)
著者等紹介
野崎六助[ノザキロクスケ]
1947年、東京都生まれ。ミステリ作家、文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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