感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷほは
4
テレビ研究の文脈では「受動的な存在としての視聴者から能動性を発揮するオーディエンスへ」という流れが存在し、それをネットユーザー同士の参加型文化へ応用したのがジェンキンスだった。しかし本書が目指すのは「オーディション」という対象の社会現象化であり、国内の『スター誕生!』からタイプロに至る歴史的経緯から、K-POPや中国、アメリカ、イギリスとグローバルな展開の比較など、非常に網羅的になっている。巻末の各国番組年表は史料価値が非常に高い。また制作・製作・出演サイドの証言インタビューも必読の内容が多数あった。2025/09/22